【プロレス】前田日明とアンドレの「不穏試合」で藤原喜明が思い出す、リングサイドから叫んだ瞬間
関節技の鬼 藤原喜明のプロレス人生(10)
(連載9:藤原喜明が振り返る、佐山サトルや前田日明らとのスパーリング 新日本の道場にきた道場破りには「すべて勝った」>>)
プロレスラー藤原喜明はサラリーマンを経て、23歳で旗揚げ間もない新日本プロレスに入門。アントニオ猪木、カール・ゴッチの薫陶(くんとう)を受け、道場で関節技の技術を磨き、新日本プロレス最強伝説の礎を築いた。
そんな藤原が激動の人生を振り返る連載の第10回は、アンドレ・ザ・ジャイアントのすごさと、前田日明との"不穏試合"について語った。
1986年4月、無効試合になったアンドレ(左)と前田の一戦 photo by 東京スポーツ/アフロこの記事に関連する写真を見る
【会場を沸かせた頭突き】
新日本プロレスの道場で佐山サトル、前田日明ら後輩レスラーとのスパーリングで関節技を研究し続けていた藤原は、興行では前座や中堅でリングを沸かせていた。卓越した技術の関節技に、ファンの間でも"通"と呼ばれる観客をうならせていた。
しかし、全国どの会場でも観客を沸かせていた必殺技は「頭突き」だった。相手の髪の毛をつかんで一本足から叩き込む頭突きは、藤原が当時も現在もリング上で見せる"華"の部分だった。
相手に頭突きを浴びた時には、鉄柱に自ら頭をゴツゴツ激しくぶつけ、不気味にほほ笑む。その姿に、客席から拍手が湧き起こった。頭突きが得意技になった理由を尋ねると、藤原はこう答えた。
「地方に行って高度なテクニックを見せたって、おじいさんやおばあさんのお客さんにはわからないだろ。そんなことばかりやってたら、お客さんは来なくなっちまう。一番簡単なのは、頭を鉄柱にぶつけてガツンガツンってやること。俺らはお客さんがいてナンボだからな。いくら強くたって、お客さんが喜ばなかったら何もならないんだよ」
お客さんを喜ばせることが第一。プロレスへの考え方は、23歳でデビューして間もなく備わった。
「プロレスラーは、強いのは当たり前なんだよ。でも、お客さんが会場に来ないと金はもらえないんだ。そういう考えは、すぐにわかったよ。これがわかるかどうかは、センスだな。わからないやつは、永久にわからない」
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