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SVリーグの大河正明チェアマンが、川淵三郎の参謀を経て実感したプロ化の神髄 「ハードルが高いんだなと思っていました」

  • 小宮良之●取材・文 text by Yoshiyuki Komiya

SV.LEAGUE 大河正明チェアマン

インタビュー 前編

 大河正明(67歳)は、世界最高峰のバレーボールリーグを標榜した「大同生命SV.LEAGUE(以下、SVリーグ)」を誕生させた。

2025-26シーズンのSVリーグ開幕記者会見で、選手たちとポーズを取った大河チェアマン photo by 日刊スポーツ/アフロ2025-26シーズンのSVリーグ開幕記者会見で、選手たちとポーズを取った大河チェアマン photo by 日刊スポーツ/アフロこの記事に関連する写真を見る

 2024-25シーズン、日本バレーボール界が新たな扉を開けた。大河のリーダーとしての改革手腕は、サッカーのJリーグ、バスケットボールのBリーグでも披露してきた。だが、バレーでもVリーグで8億円だった収益を、1年目で36億円と4倍以上も引き上げている。その成果には、誰も文句がつけられない。

「最初は8億円だった収益を、1年ごとに10億、11.5億円と増やす"さもありなん"の積み上げ方式が議論されていたんですが......」

 大河はそう言って、事業が急成長した"カラクリ"を説明した。

「当初の事業計画であるV.LEAGUE REBORNでは、目標を収益20億円にしました。『できるの?』と思われていたでしょうね。だからこそ、ことあるごとに『世界最高峰リーグ』と言い、『夢のアリーナの実現』(Bリーグ開幕時にミッションの一つとして掲げて成功した成長戦略。アリーナを単なる試合会場ではなく、地域に根ざし、エンタメと収益性を両立させ、まちづくりの核とする)と発信してきました。

 結果、大同生命さんのような核となるパートナーが決まり、開幕戦は地上波で放送され、『J SPORTS』が放送配信してくれることになりました。高い目標のメッセージを繰り返すと、周囲も"そうなるかな"って思うところがある。経営の意味で、その感覚は大事ですね」

 そして、目標をはるかに超える36億円という数字を叩き出した。

 大河チェアマンはSVリーグをどう誕生させ、いかに輝かせ、どこへ導いていくのか。全3回のインタビュー連載で、その人物と戦略に迫った――。

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著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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