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メダル獲得も突貫工事だった萩野。
中間トレーニングで完全復活は間近 (4ページ目)

  • 松田丈志●文 text by Matsuda Takeshi
  • 築田純●写真 photo by Tsukida Jun

 世界の池江璃花子になった。

 大会前から期待していた池江はその期待通りのパフォーマンスを見せてくれた。初日の200m自由形では1分54秒85の日本新記録で銀メダル。ここですでに、これまでの課題であった、「国際大会での自己ベストとメダル獲得」という自身の課題を超えて見せた。

 さらに一番思い入れのある種目と語る100mバタフライでは見事56秒08の大会新記録、日本新記録で金メダルを獲得した。

 100mバタフライのレースでは前半からスーッと抜け出し、25秒89で入った。これは世界記録を上回る入りだ。だが、この前半は今の池江にしては速すぎた。後半やや失速する。それでも逃げ切って金メダルを獲るところは流石だった。さらに25秒台の入りが無理なくできることも示したことで、今後55秒台。そして世界記録更新とも夢は広がっていく。

 本人も「今すぐにでも55秒は出る」と自信を深めた。

 表彰台の真ん中で君が代を聞いた池江は、目が潤んでいるように見えた。そのことを本人に聞くと「感動してめっちゃ泣きそうでした。でも涙は東京五輪の表彰台までとっておきます」と言った。

 私が驚いたのは、パンパシで金メダルを獲っても、すぐに次の目標に目線が向いていることだった。

 金メダル獲得の翌日、50m自由形とメドレーリレーに出場した池江。50m自由形は24秒60で6位。4×100メドレーリレーでは日本の銅メダル獲得に貢献した。

 次はアジア大会。競泳は8月19日からスタートする。

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