【高校野球】甲子園で見つけた"原石"たち 二塁送球1秒92の強肩捕手に驚異の身体能力外野手、そして"大物感"漂う2年生司令塔 (2ページ目)
抜群の身体能力を誇る東北の進藤翔愛 photo by Ryuki Matsuzakiこの記事に関連する写真を見る
【驚異の身体能力でスーパープレー】
第5日第1試合。帝京長岡(新潟)と対戦した東北(宮城)の中堅手に目を奪われた。初回。最初の守りについた進藤翔愛(しょうあ/3年)は、左翼手と40メートルほどのキャッチボールを繰り返している。
投手仕様と言っていいほどの全身のバランス感覚と、縦に振り下ろす腕の軌道。投じたボールが、軌道の途中からさらにグイッと伸びて見えるのは、指にしっかりかかったきれいな回転をしているからだろう。
決して手を抜かず、一球一球を丁寧に投げている点もすばらしい。こうした「習慣」が、いざというときに送球精度として発揮されるのだ。資料には「遠投110メートル」と書かれている。
試合前のシートノックでは、ノッカーの打球に対して一気に距離を詰めるスピードが際立っていた。さらに、三塁や本塁への返球も圧巻だった。スローイング能力、守備範囲の広さ、そしてアクションスピードは、今大会注目の外野手のひとりである神村学園の梶山侑孜(ゆうしん/3年)といい勝負だろう。
9回には、左中間寄りのポジションから、右中間へ飛んだライナーをダイビングキャッチするスーパープレー。必死に追いかけて、ギリギリで捕ったわけではない。スタート、加速、直線的なコース取り、そして「このポイントで飛び込めば届く」という判断まで、すべてが最初から計算されていたように見えた。それほど、ダイビングのタイミングが完璧に合っていた。
「そうなんです。フィールディングにベースランニングと、フィジカルは抜群ですね。助走をつけない立ち三段跳びでは、8メートル30センチを記録しました」
鈴木雄太部長も、その驚異的な身体能力に太鼓判を押す。
打っては4打数2安打1打点。三塁正面へのゴロでも全力で一塁を駆け抜ける。そのひたむきさとスピードは、この目にしっかりと焼き付けた。
「昨年の夏までは守備と走塁が持ち味の控え選手でしたが、バッティングにも地道に取り組み、昨秋は4割近く(37打数14安打、打率.378)を記録しました。間違いなく、今が伸び盛りだと思います。一方で、打てるようになったことで野球の面白さを実感している反面、『いつか打てなくなるのではないか』という不安も抱えているようで......。その両方と向き合いながら戦っている印象ですね。やはり、打てない時期が長かったですから」
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