【月報・青学陸上部】コーラ、アイス、
お菓子断ち。箱根までの調整法 (7ページ目)
「みんな箱根のためにやってきたと思うんで、メンバーから漏れた選手、特に4年生には自分もなんて声をかけていいのか、わからなかったです。そういう選手の気持ちは昨年自分も味わってよくわかっていますから。でも、寮長の田村健人(4年)が『頑張ってほしい』と言ってくれたし、他の4年生も悔しさをこらえて練習を引っ張ってくれている。そういう選手のために、選ばれた自分らは頑張らなければいけないと思っています」
箱根駅伝では今回、4年生6人がエントリーしている。豊富な経験と安定した力を発揮する4年生の存在は大きい。原監督も「結局は4年生の走りが結果に左右する」と、4年生の頑張りに期待している。
「僕らの学年で言えば、一色が春から引っ張ってきてくれた。箱根でも一色が走ってくれるけど、それ以外の4年生が一色だけじゃないという思いで走れば、下級生も自然と走ってくれると思うんです。箱根では4年生に頼られるような走りをしたいですし、4年生がひとりでも多く走って優勝し、3連覇3冠を達成します」
その言葉に安藤の優勝への固い決意が表れていた。
卒業後、安藤はもう襷をかけて走ることはない。陸上競技人生の集大成ともいえるラストランは、キャプテンらしく背中で見せる堂々としたものになるはずだ。
箱根まで2週間を切り、いよいよ本番モードに入っていく。選手は外出の際はマスクをして帰寮後は手洗い、うがいをするなど基本的な体調管理を徹底している。クリスマスも大晦日も午後10時には就寝する。「勝負の神は細部に宿る」とよく言われるが、それぞれがスタートラインに立つまで隙を見せず、3連覇に向けて粛々と準備を進めていく。
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