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サッカー日本代表にケガ人続出でこれまでのツケが噴出 イギリス遠征で勝敗以上に問われるのは

  • 杉山茂樹●文 text by Shigeki Sugiyama

連載第81回
杉山茂樹の「看過できない」

 5月31日に国立競技場で行なわれる壮行試合を除けば、3月28日と31日(現地時間)に行なわれるスコットランド戦、イングランド戦がワールドカップに向けた最後の試合になる。

 しかし、日本代表が当初描いていた理想に近づいているようにはとても見えない。目立つのはむしろ故障者であり、調子を落とす選手たちだ。現状の日本は、勢いのない選手の人数が、勢いのある選手の人数を大きく上回った状態にある。強化プランは成功か失敗かと問われれば、成功とは言えないだろう。

 ケガ人は遠藤航(リバプール)、板倉滉(アヤックス)、伊藤洋輝(バイエルン)、町田浩樹(ホッフェンハイム)、鈴木彩艶(パルマ)、南野拓実(モナコ)、久保建英(レアル・ソシエダ)......。ここへきて調子を落としているように見えるのは田中碧(リーズ)、上田綺世(フェイエノールト)、堂安律(フランクフルト)、三笘薫(ブライトン)、前田大然(セルティック)、町野修斗(ボルシアMG)らだ。

川崎フロンターレ対水戸ホーリーホック戦を視察する森保一監督 photo by Kazuhito Yamada/Kaz Photography川崎フロンターレ対水戸ホーリーホック戦を視察する森保一監督 photo by Kazuhito Yamada/Kaz Photography ひと言でいえば飛ばしすぎなのだ。4年間の使い方、ペース配分を誤った。アジアのワールドカップ本大会出場枠が4.5から8.5にほぼ倍増したにもかかわらず、森保一監督は格下を相手に、突破が確定するまでほぼ常時、ベストメンバーを招集し続けた。枠と実力の関係で、おそらく世界で一番ラクな立場に身を置く日本の監督として、その姿は情けなく見えた。

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著者プロフィール

  • 杉山茂樹

    杉山茂樹 (すぎやましげき)

    スポーツライター。静岡県出身。得意分野はサッカーでW杯取材は2022年カタール大会で11回連続。五輪も夏冬併せ9度取材。著書に『ドーハ以後』(文藝春秋)、『4-2-3-1』『バルサ対マンU』(光文社)、『3-4-3』(集英社)、『日本サッカー偏差値52』(じっぴコンパクト新書)、『「負け」に向き合う勇気』(星海社新書)、『監督図鑑』(廣済堂出版)、『36.4%のゴールはサイドから生まれる』(実業之日本社)など多数。

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