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ケンコバが興奮した超豪華メンバーの「第1回G1クライマックス」 長州力の全敗と闘魂三銃士の飛躍は「驚きの展開」 (3ページ目)

  • 松岡健治●取材・文 text by Matsuoka Kenji

【スポットライトを浴びた闘魂三銃士】

――ビガロは身長190cm超、体重160 kg超の巨体に加え、軽々と側転するくらい抜群の運動神経を誇るレスラーでした。スキンヘッドに入れ墨という風貌も特徴的で、1987年1月に初来日していきなりアントニオ猪木の宿敵に抜擢されたエース外国人でした。

「ただ、このG1の頃は、元横綱・双羽黒の北尾光司さんのデビュー戦(1990年2月10日、東京ドーム)で負けたりして、ベイダーやノートンに比べると立ち位置が微妙でした。ところが、この長州さんとの試合でランニング式DDTを決めたり、当時としては新しいムーブをやったんですよ。あれだけの巨体なのに力任せな、無理やりな技がなかったし、プロレスセンスの塊みたいな男でしたね」

――本当にすばらしい選手でした。2007年1月に、45歳の若さで亡くなったのが惜しまれます。

「あまりにも若すぎました。寂しいですね......」

――全敗を喫した長州さんに話を戻しますが、3連敗した原因はどこにあったと思いますか?

「あの時はショックでしたが......冷静に考えると、当時の長州さんは現場監督でしたから、もしかしたらお休みしたかったんちゃうかなと(笑)。ただ、身を切ってビガロ、蝶野さん、橋本さんといったほかの選手に注目を集めさせたのは、すごいと思います」

――長州さんが全敗したことで、このG1で一気にスポットライトを浴びたのが、闘魂三銃士でした。

「そうなんです。最初に話した広島でのトークショーでも、武藤さん、蝶野さんとしゃべっているうちに第1回G1の記憶がめちゃめちゃ蘇ってきて、なんなら、おふたりのトークを聞き逃しているところもありました(笑)。俺の意識が、1991年の名古屋、両国3連戦に飛んでいっちゃってたんです。

 それで、そのトーク中にハッと思い出したことがあったんです。『このG1で勘違いしていたことがある!』と」

――えっ! それはいったい何でしょうか?

「両国国技館の座布団にまつわることなんですが......それは、次回に回しましょう」

(中編:第1回G1での勘違い 蝶野正洋と武藤敬司の決勝のせいで「忘れられている場面がある」>>)

【プロフィール】

ケンドーコバヤシ

お笑い芸人。1972年7月4日生まれ、大阪府大阪市出身。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。1992年に大阪NSCに入学。『にけつッ‼』(読売テレビ)、『アメト――ク!』(テレビ朝日)など、多数のテレビ番組に出演。大のプロレス好きとしても知られ、芸名の由来はプロレスラーのケンドー・ナガサキ。

【写真】ケンコバのプロレス連載 試合フォトギャラリー

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