杉田祐一、「ギャンブルみたいな相手」に
壮絶敗戦。次なる戦いはデ杯 (2ページ目)
第3セットは、第11ゲームをカルロビッチがワンブレークして取り、第4セットは、杉田が第10ゲームでブレークに成功して、2セットオールとなった。
勝負のかかったファイナルセットの第2ゲームでは、杉田が4回のブレークポイントを握るが、カルロビッチのサーブを軸にした攻撃やサービスエースで、ことごとく杉田のチャンスはつぶされた。中にはセカンドサービスでエースを奪うポイントもあり、読みがはずれてリターンできなかったことを杉田は悔やんだ。
「想像以上にサーブの精度が落ちなかった。あそこまで精度がいいとブレークのチャンスはないですね」(杉田)
この後ファイナルセットでは、お互いのサービスキープが続いていくが、ついに第21ゲームで、これ以上長引くと不利だと感じていた杉田がダブルフォルトでブレークポイントを献上してしまい、1回目のピンチはしのいだものの、2回目のブレークポイントでは杉田がバックハンドをネットにかけてサービスゲームを奪われた。
カルロビッチには、この乾坤一擲(けんこんいってき)のブレークで十分であり、4時間33分の激戦を制し、両手を上げて勝利を喜んだ。
「とても嬉しいけど、とても疲れた。とにかく自分のサーブに集中した。すべてのゲームで自分のできることをやった」
こう振り返ったカルロビッチから53本ものサービスエースをたたき込まれたものの、杉田のプレーは決して悪くなかった。ファーストサーブでのポイント獲得率は83%で、カルロビッチの85%と比べてもまったく遜色なかった。
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