検索

【女子バレー】石川真佑「助け合いながらやっていく」 VNL決勝ラウンド、ブラジルに雪辱なるか

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

 バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選ラウンド、大阪でのポーランド戦後の取材エリアだった。

「苦しい試合を乗り越えて、ファイナルに行けることになりました」

 石川真佑はそう語って、行間に心からの安堵を滲ませた。6年連続のVNL決勝ラウンド進出がかかり、キャプテンとして「負けられない」重圧を感じていたのだろう。

「ファイナルはチャレンジャーの気持ちで挑みたいと思っています。"うまくやってやろう"って思うよりも、自分たちの雰囲気を作れるように、がむしゃらさを出して。(日本ラウンドでは)レフトから取りきるのが難しかったですが、ファイナルラウンドではどう崩し、点を取りきれるか。どの場面でも、たとえ苦しくても自分たちで判断し、お互い助け合いながらやっていければなって思っています」

 最後の「助け合う」というところが、これから開幕する決勝ラウンドでもカギを握るかもしれない。

ネーションズリーグ決勝ラウンドに挑む日本のキャプテン、石川真佑 photo by FIVBネーションズリーグ決勝ラウンドに挑む日本のキャプテン、石川真佑 photo by FIVB 予選ラウンド第3週の日本ラウンドを、日本は苦しみ抜いて勝ち上がっている。

 まず、強豪ブラジルにセットカウント1-3で敗れたことで、予選突破に暗雲が立ち込めた。タイには3-1で勝利を収めたが、続くトルコには1-3と完敗だった。メリッサ・バルガスの圧倒的な高さとパワーに太刀打ちできず、決勝ラウンド進出に向けて土俵際に追い込まれた。

「自分のなかでも、うまく(流れを)つかみきれませんでした」

 トルコ戦後、石川もそう正直な思いを吐露していた。

「ブロックディフェンスのところで、相手もパワーや高さがあって......。上がっているボールはあったのですが、そこからの展開をうまく作ることができませんでした。自分たちのディフェンス、オフェンスのところで、ちょっとチームの雰囲気全体が落ちていたかなと。監督からも『次(ポーランド戦)は勝たないとファイナルにつながらない』とは言われているので、出だしから自分たちらしい、相手を上回る気迫を大事にして挑みたいです」

 彼女はそう決意を口にしていたが、ポーランド戦もブロックディフェンスが機能せず、苦しんでいる。1、2セットを簡単に先取されてしまい、絶体絶命だった。

1 / 3

  • Googleで優先するソースとして追加

Googleの「優先ソース」について

著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

キーワード

このページのトップに戻る