【女子バレー】石川真佑「助け合いながらやっていく」 VNL決勝ラウンド、ブラジルに雪辱なるか (3ページ目)
「チームとして戦っていた感覚はあったんですけど、最後まで決めきるところまでいっていなくて......」
トルコ戦後、リベロの福留はそう説明していた。それは石川の言葉にも通じるところがあった。
「決めたい気持ちはあっても、そこまでいっていない。少しでも変われば(調子が)乗ってくるはずで。それはスパイカーだけの話じゃなくて、1本目(レシーブ)の質から。プレーだけじゃなく、コールとか、託す気持ちとか、ちょっとしたことで変わるのかなって。ディフェンスも『絶対、これ上げたろ』でいいのに、少し考え過ぎて先を見ていました。貪欲さに邪念が入っているというか......」
吹っきれたのが、ポーランド戦の3セット目からだった。
石川は主将として、エースとして、チームの一員として模範になっている。彼女の攻守全体への献身が、チームをひとつにした。
「ポジティブな気持ちが大事というのはわかっているんですが、いろんな思いも出てくるので、意識しなくてもストレスは感じますね」
石川は正直に言った。しかし重圧と対峙することで、彼女は輝きを増すのだろう。絶体絶命の場面で「ここを勝てば強くなれる」とチームメイトに声をかけ、実行できるキャプテンは本物だ。
7月22日、中国(マカオ)で行なわれるVNL準々決勝では、世界ランキング2位ブラジルとのリターンマッチに挑む。
著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。
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