【女子バレー】なぜアジア選手権でタイに敗れたのか 「迷惑をかけた」と涙する選手、一方のタイは「日本対策はやっていない」
【そこまで高さがない相手に苦しんだ理由】
望んだ結果とは異なる結末に、選手たちの目から涙があふれた。
アジア選手権の3位決定戦でイランに勝利した日本。コート上でチームの5勝目を表すため、背番号「5」の佐藤淑乃を囲んで全員が並び、集合写真では笑顔を見せた。だが、コートから控え室に戻る通路に設けられたミックスゾーンを通る選手たちの足取りは重い。試合後のセレモニーで授与された銅メダルを首にかけたままの選手など、当然ながらひとりもいない。
それでも、日本から来た決して多くないメディアの問いかけに、ひとつずつ、丁寧に答える。準決勝でタイに敗れてから24時間も経たないうちに迎えた3位決定戦の難しさだけでなく、今大会の課題や自身のプレーについて言葉を紡ぎ出すうち、目からまた涙がこぼれ、言葉を詰まらせた。
アジア選手権の準決勝でタイに敗れた日本 photo by JVA/アフロスポーツ
リベロの福留慧美も、まさにそんなひとりだった。
ディグ力を武器に2024年のパリ五輪にも出場。その後、イタリア・ミラノでもプレーし、パオラ・エゴヌ(イタリア)など世界の大エースたちの打球を受けた。昨季からはSVリーグのヴィクトリーナ姫路に在籍している。得意のディグだけでなくサーブレシーブでもチームのディフェンスの柱として貢献し、今夏のネーションズリーグでも福留のレシーブが何度もチームを救うシーンがあった。
そんな活躍が強く印象に残っていたからこそ、アジア選手権では思わず首をかしげるシーンも少なくなかった。欧州勢と比べれば高さもパワーもそれほど圧倒的には見えないアジアの攻撃に対し、なぜ福留のレシーブでもつなげないのか。
その答えは、イラン戦を終えた直後の福留の言葉に示されていた。
「ネーションズリーグで対戦してきたチームは、ブロックの上から打ってきたり、抜けてきた強打を拾うケースが多いんですけど、アジアのチームは動きをつけてブロックをかわして打ってくる。打球自体はそれほど強くないんですけど、ブロックをうまく使われたり、(ブロックに)当てて飛ばされたり、いつもと違うことをされた。自分自身、ヨーロッパの強打を誇る選手のスパイクをレシーブすることは得意なんですけど、変化への対応があまり得意ではなくて、すごく難しかったです」
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