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【女子バレー】なぜアジア選手権でタイに敗れたのか 「迷惑をかけた」と涙する選手、一方のタイは「日本対策はやっていない」 (2ページ目)

  • 田中夕子●取材・文 text by Yuko Tanaka

【選手たちが吐露した自責の念】

 負けた悔しさではなく、どんな相手だろうと対応できなかったもどかしさ。数秒言葉を詰まらせたあと、福留の目から涙があふれた。

「大会序盤から全然拾えていなくて、チームにすごく迷惑をかけてしまって......。『リベロなのに全然拾えていない』って。それでもタイ戦は、『勝てばなんでもいい。自分がうまくいかなくてもチームが勝てばいいから、何がなんでもボールに触る。ノータッチで落とされないように』ということだけ意識して、上げれば絶対つないでくれると信じてプレーしていました。

 でも、プレッシャーがかかる試合のなかで、気持ちが引いてしまったり、縮こまっていいプレーを出すことができなかった。そのせいでサーブレシーブも乱れて、チームに迷惑をかけてしまったので、もっとメンタルから、揺さぶられても崩れないように鍛えないといけない、と強く感じました」

 チームに迷惑をかけた――。

 そう言いながら涙した選手は福留だけではない。1-3で敗れた準決勝のタイ戦後は、多くの選手が敗れた悔しさ以上に矢印を自らに向け、「申し訳ない」という言葉を口にした。

 特に責任を背負っていたのが、セッターの関菜々巳とオポジットの和田由紀子だ。

 大会序盤から「自分のトスが不安定で、アタッカーを助けるどころか迷惑ばかりかけてきた」という関は、もともと考え始めるとどこまでも考えて、落ち込むタイプだと自認している。ネーションズリーグでもなかなか調子が上がらず、中盤から終盤にかけてスタメン出場の機会も少なくなったが、予選ラウンド最終戦でポーランドにフルセットの逆転勝利を飾ったあとは「本当に苦しかった」とミックスゾーンで大粒の涙を流した。

 アジア選手権に向け、アタッカーとのコミュニケーションも重ねてきたが、丁寧にトスを上げようと考えれば考えるほど、手からボールが離れるタイミングが遅くなり、些細なズレが生じる。「自分ができていないのはわかっていたけれど、今、自分にできることをやりきるしかないし、自分ひとりではなく、(栄)絵里香さんがいるので、一緒に戦う気持ちだった」と語った関。準々決勝からは「開き直ってできた」といい、台湾に勝利したあとは笑顔も見せた。

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