【女子バレー】なぜアジア選手権でタイに敗れたのか 「迷惑をかけた」と涙する選手、一方のタイは「日本対策はやっていない」 (3ページ目)
だが、タイ戦では高い打点から伸びやかにスパイクを打ってくる相手に対して、序盤からリードを許し、焦りが生じた。タイのブロックに攻撃が阻まれるシーンも目立ち、関は責任の矛先をすべて自分に向けた。
「今シーズン、この大会に勝つためにやってきたので......。自分たちの弱さが出た試合だった、と率直に思います。私自身も勝ちたい、勝ちたいという思いが前に出てしまって、点を早く取ろうとしすぎて直接失点にしてしまったり、上げ急いでトスが余計にブレてしまったり、自分たちが自分たちをコントロールできていませんでした」
【和田は「守りに入りながら攻めてしまった」】
自分のトスが悪かった、と責める関に対し、攻撃の中心を担う和田は「自分が決められずにプレッシャーをかけてしまった」と自らに矢印を向ける。
確かに準決勝の序盤、和田の攻撃はタイの2枚ブロックとレシーブでつながれ、なかなか決まらなかった。だが、それはここまでの試合で和田が日本の攻撃を牽引してきたからこそ、「和田を止めなければならない」と相手が徹底的に警戒していた証でもある。
序盤こそ、スパイクを拾われ、得点に結びつかない場面はあったが、そのまま終わったわけではない。それでもトスを呼び、アプローチや打つコースを変えながら次々と得点を挙げた。「和田が決まらなかった」など誰も思うはずもなく、むしろ第3セットを取り返したのは和田の攻撃力と気迫あふれた姿が、チームに力を与えていた。そう見た人のほうが多かったはずだ。
それでも「自分が悪い」と言い、どんな時でも責任を背負う。それが攻撃の大黒柱であるオポジットとして戦う和田由紀子という選手だ。
コート上のインタビューで涙をこらえきれない和田の姿も衝撃だったが、ミックスゾーンでもあふれる涙を何度も拭った。
「1、2セット目にライト側からの決定があまりうまくいかなかったので、セッターにもすごくプレッシャーをかけてしまったことが本当に申し訳なくて......。みんながみんな、すごくプレッシャーがかかっていて、焦っているなかで、チームで一番ボールを触る回数が多いのは、セッターのセナさんでもある。今までもたくさん悩んで試合の組み立てをしてきたし、この試合も誰よりも悩んでいたと思うんです。でもそこで、私に上げてくれたのに1、2セット目はなかなか決めることができずに、強気でいけなくなってしまって、守りに入りながら攻めてしまった。自分のなかではそれが一番悔しいです」
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