全豪がビックリ。29歳にして急成長の杉田祐一が第8シードを撃破!

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 メルボルンでの初勝利の瞬間、杉田祐一は両ひざをつきながら、コーチたちがいる方に向かって雄叫びをあげ、喜びを爆発させた――。

シード選手を破り、全豪オープン初勝利を挙げた杉田祐一シード選手を破り、全豪オープン初勝利を挙げた杉田祐一  今季最初のグランドスラム、全豪オープンテニスの1回戦で、杉田(ATPランキング41位、1月15日付け、以下同)は、第8シードのジャック・ソック(9位、アメリカ)を、6-1、7-6(4)、5-7、6-3で破って、見事に全豪での初勝利を挙げた。同時に6度目となるトップ10選手との対戦でも、ついに初勝利をつかみ取った。

「トップ10の選手にグランドスラムで勝てたのは本当に大きい。嬉しさがこみ上げてきました」

 試合後、そうコメントした杉田は昨年のマスターズ1000・シンシナティ大会1回戦でソックと対戦し、7-5、6-4で勝っていた。それもあって、「一番相性がよく、絶対に向こうの方がやりづらいだろう」と自信を持って1回戦に臨んでいた。

 強風が吹き荒れる難しい状況下で、杉田は低い弾道で粘り強くソックのバックサイドにボールを集めた。そのためソックは得意のフォアハンドストロークを思うように打たせてもらえず、フラストレーションを溜め込んでバックハンドで28本のミスの山を築いた。

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