全豪がビックリ。29歳にして急成長の杉田祐一が第8シードを撃破! (2ページ目)
「相手にいいテニスをさせないように、ずっと集中力を持続できた」
杉田は第2セットで4-1とリードしながら6-6に追いつかれ、さらにタイブレークでもソックに0-3とされながらも、逆転に成功して第2セットをもぎ取った。「何としても取りたかった」と、この重要な局面を振り返る。
結局、ソックが52本のミスを犯す一方で、杉田はビッグサーバーのソックのお株を奪う14本のサービスエースを決めてみせた。さらにフォアハンド24本、バックハンド10本を含むトータル53本のウィナーを決めて、どちらがシード選手かわからないような巧みな試合運びを見せた。大会初日にビッグアップセットを演じた杉田は、現地でも一躍注目の人になっている。
2016年以来、2回目の全豪本戦出場で大きな勝利をつかんが杉田だが、昨シーズンにトップ50まで駆け上がった勢いに乗じて、それを得たわけではない。
実は昨年11月下旬に、縦隔腫瘍を摘出する手術を受けていたのだ。
「手術があったので、かなり時間をそこにとられてしまった。(体を)戻すだけでいっぱいいっぱいだったのが正直なところでした。だけど、それがいいリフレッシュになったかな」
幸いにも腫瘍は良性だったため、再びコートに戻ることができたが、杉田の選手生命を左右しかねない危機を乗り越えてきたのは間違いない。
その後、杉田は2017年末からパースで開催されたエキシビションマッチ「ホップマンカップ」から始動し、ロジャー・フェデラー(2位)やソックとプレーしたり、大坂なおみとのミックスダブルスをプレーしたりした。
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