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休養から2冠のナダル。
錦織圭も「情熱のカムバック」を果たせるか (4ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


「彼らのほとんどが30歳以上だからだと思う。最近、(20代でも)錦織とラオニッチはいくつかのケガを抱え、それが頻発しているようだ。大半は年齢からくるものだと思う。プレーをするかどうかの選択権は選手にあるのだから、正直ツアーがどうこうという問題ではないと思う」

 ナダルも、フェデラーと同じようなことを述べている。

「スタンが32歳、ノバクが30歳、アンディが30歳。僕たちはもう若くないんだ。だから、何かしら起こったり、何らかのケガがあったりすることはノーマルなこと。今回同時に起こったのは偶然の一致に過ぎない」

 2016年シーズンに早々と戦線離脱して休養を取り、2017年にグランドスラムタイトルを2つずつ分け合ったナダルとフェデラーの華麗なる復活は、現在ケガに悩む選手たちからすれば、長期の休養こそ起死回生への最善策に思えるかもしれない。

 だが、「休養が誰にでもベストがどうかはわからない」とフェデラーが指摘するように、2018年シーズンに、今回の休養組の復帰が成功する保証はどこにもなく、長く戦列を離れれば、当然、試合勘が鈍るリスクを伴うことも忘れてはならない。

 とはいえ、やはり「カムバックする時は、100%でありたいでしょ」というフェデラーの発言は、ケガをしている全選手の気持ちを代弁しているのではないだろうか。

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