【部活やろうぜ!】堀江翔太がFWなのにキックがうまいのは「めっちゃ金がかかる」私立をあきらめ公立に進学したから (4ページ目)
【高校2年時に花園の得点係】
高校3年間で花園への出場は果たせなかったが、堀江は違う形で花園の舞台に立ったことがある。
「花園で得点係をやりましたね。2年の時やったかな。メイングラウンドと、第3グラウンドの掲示板の得点係もやりました。スコアボードの裏に入って、隙間から試合を見ながらトライしたら得点を変えたりして」
花園の得点係がラグビーワールドカップ4大会出場を果たし、日本代表の歴史を動かすことになるとは、本人も含め誰も予想していなかっただろう。
「まさかですよね(笑)。寂しく雑用してました。当時の映像が残ってないか、めっちゃ探してるんすけど、なかなか見当たらないですね」
堀江翔太というラグビープレイヤーの礎(いしずえ)を築いた島本高校は、2025年3月をもって閉校となった。
「そうなんですよ。その前にラグビー部も部員がひとりになって、合同チームになりました。今でも地元に帰るとみんなで母校の話をしていたんですけど、まあ、しゃあないっすね」
むろん、大学でもラグビーを続けるつもりだった堀江は、当初は地元・関西の大学への進学を考えていた。
「ラグビー部がある関西の大学に入れればどこでもいいかな、と思ってたんですけど、本格的にラグビーをするなら関東がいいって言われて、そうなんやと。島本高校の2個上の先輩が帝京大学に行ってて、僕のところにも帝京の話が来ました」
のちに黄金時代を迎えることになる帝京大学で、堀江の運命は再び動き始める。
(つづく/文中敬称略)
◆堀江翔太・後編>>「理不尽な上下関係はいらん」と帝京大の伝統を変えた
【profile】
堀江翔太(ほりえ・しょうた)
1986年1月21日、大阪府吹田市生まれ。島本高→帝京大を経て三洋電機(現・埼玉パナソニックワイルドナイツ)へ。トップリーグとリーグワンでMVP通算3度受賞。日本人FWとして初のスーパーラグビープレーヤー(レベルズ、サンウルブズ)となる。ワールドカップに4度出場し、日本代表76キャップでキャプテンも務める。2023-24シーズン終了後に現役引退。2025-26シーズンよりワイルドナイツのFWコーチ。ポジション=HO。180cm、105kg。
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著者プロフィール
齋藤龍太郎 (さいとう・りゅうたろう)
編集者、ライター、フォトグラファー。1976年、東京都生まれ。明治大学在学中にラグビーの魅力にとりつかれ、卒業後、入社した出版社でラグビーのムック、書籍を手がける。2015年に独立し、編集プロダクション「楕円銀河」を設立。世界各地でラグビーを取材し、さまざまなメディアに寄稿中。著書に『オールブラックス・プライド』(東邦出版)。
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