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スラムダンク奨学生・猪狩渉
「小さくてもできることを証明したい」 (4ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文・写真 text & photo by Miyaji Yoko

 ボストン・セルティックスのアイザイア・トーマスをすごく参考にしていて、彼を見ていると、『小さいならもっと力強さが必要だ』と思うようになりました。ただ速いだけじゃ、通用しない世界。ウェイト・トレーニングに力を入れて体重を上げつつ、さらにスピードも上げる。これが、今の僕の課題ですね」

 IMGでのシーズンはすでに終わり、5月にはスラムダンク奨学金の留学期間も終わる。そのため、シーズン後には次の進路を決める必要がある。NCAAのディビジョンⅠに入るための成績はクリアできそうだというが、サイズの小さい猪狩がディビジョンⅠの大学で奨学金をもらうことは、決して簡単なことではない。よって、強豪大学でなくても、最初はウォークオン(奨学金なし)だったとしても、とにかくチームに入り、そこから自分の実力を認めてもらい、奨学金を得ることも考えているという。

「スカラシップのオファーがなくても、ウォークオン枠でディビジョンⅠに行きたいと思っています。1年目、2年目は我慢して、地力をつけてディビジョンⅠの3年目、4年目あたりからしっかりと試合に絡んでいけるように。英語も、ウェイト・トレーニングも、自分のスキルも上げていきたいと思っています」

 夢は、NBA選手になること――。ハークレスといったNBA選手を間近で見てきたので、それが簡単なことではないことも十分にわかっている。

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