検索

世界中のゴルフ界が注目する「LIVゴルフ」に来季も参戦へ 香妻陣一朗が語る"LIVの凄み" (3ページ目)

  • 古屋雅章●取材・文 text by Furuya Masaaki
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

【ケプカは毎日トレーニングしている】

――LIVで感じた世界のトップ選手のすごさやうまさは、どういうところですか?

 それぞれの選手に特徴がありますけど、ほとんどの選手に共通するのは、ショートゲームがうまい、という点です。

――飛距離に関してはどうでしょう。

 もちろんラームや(ブライソン・)デシャンボー、(ブルックス・)ケプカたちは、生まれ持ったものがあるので、あのレベルには到底及ばないなというのはあります。ですが、意外と僕の距離と同じくらいのレベルの選手が多い印象もあります。今、僕は(ドライビングディスタンスが)300~310ヤードですけど、ディスタンスの順位では真ん中くらいにはいると思うので、そこまで引けを取っている感覚はありません。日本にいる時から比べると、20ヤードくらい飛距離も伸びています。

――日本ツアーでやっている時より距離がアップした要因は。

 トレーニング内容の見直しや、クラブを替えたのもあります。それと、LIVはコースが長くて広いので、「振る」ようになったのもあるかもしれません。加えて、スピン量を極力減らす努力もしました。そのために、クラブをインサイドから入れてドローを打つようにしたり、弾道機器を使って打ち出し角やスピン量を理想の数値に近づくような努力もしました。

――トレーニングの話が出ましたが、ウェイトトレーニングはかなりやられているのですか?

 そうですね。週に3~5日はやります。日本にいる時は週に1回くらいだったんですけど、週1回の選手なんてLIVにはいません。彼らがそれだけやっているんだから、僕が1日しかやっていないんじゃ、そりゃ戦えないよな、と。

――日本では、ウェイトトレーニングは「感覚」が変わるからやりすぎはダメ、特に試合中はやらないほうがいいとも言われますが、"世界"ではそんなことはなかったわけですね。

 全然ないですね。特に、ケプカはLIVの選手のなかでもトレーニング量が多い選手で、毎日トレーニングしています。ホテルのジムや、試合前にゴルフ場のジムでもトレーニングしている姿を見ているので、このレベルの選手でもここまでやるんだって。もちろん、もともとの体も違うんですけれど、それ以上に、もう相当な量をやっていますから。そりゃあ日本人選手は体も小さいし、週に1回しかやらなかったら、海外では戦えないですよね。

 (11月に開催された)「ダンロップフェニックストーナメント」で、松山(英樹)さんの体を見ましたけど、しっかりとトレーニングを積んでいることがわかります。多くの日本の選手は、そういう環境にいないからわからないじゃないですか。

香妻自身もLIVに参戦以降、体が大きくなったことを実感しているこの記事に関連する写真を見る

3 / 4

キーワード

このページのトップに戻る