【木村和久連載】不慣れなビギナーとの遭遇など、ラウンド中のトラブルを避ける方法を考える
木村和久の「新・お気楽ゴルフ」
連載◆第48回
コロナ以降のゴルフ新規参入者の増加は、目を見張るものがあります。団塊の世代のゴルフ引退によるゴルフ人口の減少が叫ばれていたなか、若い人たちが大挙してゴルフをやり始めたのは、誠に喜ばしいことです。
我々ベテラン勢は、そうした"新人ゴルファー"を温かい目で迎えようじゃありませんか。
ともあれ、不慣れなコースでのラウンドにおいては、戸惑っている新人さんたちをよく見かけます。それに対して、こちらはどう対処してあげればいいのか。お互いにトラブルを避けるラウンド方法を、あれこれ考えてみましょう。
まず問題となるのは、これです。
(1)グリーン上でのスロープレー
ビギナーは、グリーン周りのバンカーにつかまると、出したところでまた向かい側のバンカーにつかまって......と、往復ビンタのようなアクシデントが起こりがち。それで延々とプレーが続いたとしても、それは意図的ではないので、温かい目で見守るしかありません。
むしろ、見ていてつらいのは、通常のプレーをしていて遅い場合です。毎回、パットを丁寧にやるのは結構ですが、どう見てもオーケーという距離でもしつこく打っている方がいます。競技会じゃないんですから、そこは同伴者がさっさとオーケーを出してあげましょうよ。
そういったことが続くと、グリーンが空くのを待っているほうは、ついイラっとしてしまいますから。でも、いくらプレーが遅くても、パットを終えたらみんなが小走りに乗用カートへ向かっていった――もしそんな姿が見られたら、「自分たちは遅いプレーを自覚している」ということが周囲にも伝わってきます。好感度がアップし、後ろで待っているこちらのイライラも半減します。
逆に言えば、我々が叩いて遅くなっても、小走りで乗用カートに向かえば、周りは温かい目で見てくれる、ということです。
(2)グリーンへの打ち込み
グリーン上でプレーしているところに、後ろの組からバーンとボールを打ち込んでくる行為を「打ち込み」と言います。これは主に、自分の飛距離を把握できていない、伸び盛りの方に多いです。
およそ35年間のゴルフ生活を振り返れば、バブルの頃にもよくありました。当時もゴルフをやり始めた方が多かったのでしょう。
一番すごかったのは、後方からのボールがパットをしている我々のグリーンを越えていったこと。直接打ち込んではいないものの、どこかの国のミサイルにたとえるなら"領空侵犯"といったところでしょうか。
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