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世界中のゴルフ界が注目する「LIVゴルフ」に来季も参戦へ 香妻陣一朗が語る"LIVの凄み" (2ページ目)

  • 古屋雅章●取材・文 text by Furuya Masaaki
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

【賞金が高いということは、トップ選手がそこを目指してくる】

――当初は、LIVに対して懐疑的な意見を含め、さまざまな声もあったと思いますが、改めて、LIVに挑戦しようと考えたきっかけを教えてください。

 より良いステージでプレーをしたいという気持ちがあって、それがLIVでもUSPGAでも、DP(ヨーロッパツアー)でも、僕の中では良かったんです。LIVができた最初の年(2022年)に、その時点での自分のワールドランキングのポイントでLIVに出られると知って、3試合に出場しました。それで、このLIVのフォーマット(個人戦以外にチーム戦もあるなど)は面白いなと感じ、ここでプレーしたいなと思ったので、以前から出たかったUSPGAよりも、まずはLIVに出たいという気持ちに変わりました。

――LIVは、サウジアラビアの政府系ファンドの資金を背景に、桁違いの賞金額が話題を呼びました。移籍選手は「お金のため」と見られることもあったと思いますが、そのあたりの反響はどうでしたか?

 確かに、お金に注目が集まることは多いですけれど、賞金が高いということは、トップの選手たちがそこを目指してくるということでもあるので、自ずといい選手たちとプレーできる機会が多くなります。

 もちろん、成績に応じて入る賞金も魅力ではあるんですが、そういった世界のトップ選手とプレーできるというのが、僕の中では一番大きかったと思います。

――実際に、世界のトップ選手たちと間近に接する機会が増えたことで、どんな刺激を受けていますか?

 実際、トップ選手たちと接する機会は多くて、ホテルもみんな一緒で、ホテルのジムに行くのも一緒、夜ご飯も同じ場所で食べます。なにより、LIVはスタート時間がみんな同じ(全組が同時にスタートするショットガン方式)なので、朝の練習場も一緒、ホールアウト後のケアも一緒で、動く時間がみんな一緒なんです。アメリカのPGAも日本のツアーも、スタート時間が違うと、選手同士ほとんど顔を合わせなかったりするので、トップ選手とこれだけ密に交わることって、たぶんないと思うんですよね。

 でも、LIVだとそういったトップ選手とまったく同じ行動をするので、(ジョン・)ラームが朝どんなアップをして、ホールアウト後にどんなケアをしているとか、朝は何を食べているのかまで全部わかるので。そういうのがすごく参考になるというのはありますよね。

――トップの選手の中にいると、自分の潜在能力がアップするとも言われますが、まさに今、世界のトップと一緒にやっているんだ、という実感があるのでは?

 実感はありますね。今年一年通してやってきて、意識もプレースタイルも変わったと思います。日本に帰ってきたら、やっぱり向こうの選手はすごいんだなと実感できますし、自分も上手くなったなという感覚もあるので、LIVの中で周りに引っ張られて、いいマインドになっていると思います。

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