西武・西川愛也の覚醒の陰に今井達也からのアドバイス 「勇気のいることをしないと変われないよ」
西武・西川愛也インタビュー(後編)
91敗を喫した昨季から一転、シーズン序盤から上位争いに絡む西武の新たな"顔"としてチームを牽引しているのが西川愛也だ。
バットの末端を胸より少し低い位置に構え、素早くトップをつくって振り抜く。天才的とも評されるバットコントロールで、リーグ4位の78安打を記録している(※今季の記録は7月7日時点)。
入団8年目の今季、長らく将来を嘱望されてきた西川がついに才能を開花させたのは、大きな壁を乗り越えたからだった。
監督推薦でオールスター初選出を果たした西武・西川愛也 photo by Koike Yoshijiroこの記事に関連する写真を見る
【長年のルーティンをやめた理由】
「『あの動きがダメ』とか、僕はいっさい思わないです。たとえば、中村ノリさん(=紀洋/元近鉄ほか)や宮﨑敏郎(DeNA)もあの動きをやっている。でも、西川があれをやると、どう考えてもタイミングが取れていなかったんですよ」
昨年の9月のことだ。そう話してくれたのは、当時西武のヘッドコーチ兼打撃戦略コーチだった平石洋介氏だ。「あの動き」とは、バットの先端を大きく動かしてタイミングを図る動作だ。どうしても始動が遅れ、ストレートに差されるという課題を抱えていた。
西川にとって、高校時代から続けるルーティンだった。この動作をすることで気持ちを高め、甲子園では埼玉県勢初の頂点にも立った。
長らく続ける習慣を変えるのは、誰しも並大抵のことではない。西武のコーチ陣はデメリットを指摘してきたが、昨季途中まで西川はこの形にこだわっていた。平石氏が続ける。
「今年(2024年)の自主トレで中村晃(ソフトバンク)のところに行って、『下(半身)は間に合っているのに上が遅い』って言われて、それをやめたんですよね。でも、それがちょっと狂いだして、また元に戻って。あいつ、その繰り返しだったんです。でも今の形は自分でいろいろ考えて、パッと(トップを)つくれるようになった。やっと、そこのベースができつつあるんで、今までの愛也とはちょっと違うかなと思いますね」
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著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。










































