今季ＪリーグのMVPを識者に聞いて独自選定。川崎フロンターレの誰になるか。他チームから選ばれるか (5ページ目)

川崎の守備陣も高く評価されるべき

浅田真樹（スポーツライター）

１位：レアンドロ・ダミアン（川崎フロンターレ）
２位：ジェジエウ（川崎フロンターレ）
３位：チョン・ソンリョン（川崎フロンターレ）
４位：家長昭博（川崎フロンターレ）
５位：前田大然（横浜Ｆ・マリノス）

　もしレアンドロ・ダミアンが得点王を獲得すれば、文句なしでMVPとの個人タイトル二冠だろう。得点だけでなく、守備での貢献度も高く、副キャプテンとしてもチームを盛り上げた。得点王に届かなかったとしても、最有力候補であることに違いはない。

　とはいえ、今季の川崎フロンターレは夏場以降、得点がとれずに苦労したことを考えれば、むしろ奮闘を称えられ、高く評価されるべきはディフェンス陣かもしれない。

　だとすれば、その筆頭はジェジエウである。広範囲にスペースをカバーできるスピードは、現在のＪリーグでは替えが利かない。同様にチョン・ソンリョンも候補のひとり。好セーブで苦しい試合の流れを引き寄せた。

　ただ結局のところ、川崎を川崎たらしめているのは家長昭博。彼の存在抜きに川崎の連覇は語れないという意味では、MVPにふさわしいと言えるだろう。

　あえて川崎以外から選ぶとすれば、得点王を獲得した場合の前田大然だが、インパクトに欠けるというのが、実際のところだろう。