今季JリーグのMVPを識者に聞いて独自選定。川崎フロンターレの誰になるか。他チームから選ばれるか (2ページ目)
レアンドロ・ダミアンは連覇の立役者
小宮良之(スポーツライター)
1位:レアンドロ・ダミアン(川崎フロンターレ)
2位:前田大然(横浜F・マリノス)
3位:ランゲラック(名古屋グランパス)
4位:ジェジエウ(川崎フロンターレ)
5位:アンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)
田中碧、三笘薫、古橋亨梧の3人こそ、今シーズンのJリーグの顔だった。彼らが夏に欧州のクラブへ移籍したことで、MVPの選考もやや焦点がぼやけてしまったか。
それでも、レアンドロ・ダミアンは連覇の立役者だったと言えるだろう。ゴール前でのパワーは満点で、相手に懐に入らせず、ノックアウトするだけの力を誇っていた。川崎フロンターレの独特な戦術にも過去最高に適応し、前線でアシストも多かったし、彼以外のMVPは考えられないだろう。
一方、前田大然も横浜F・マリノスのストライカーとして、城門をハンマーで壊すような破壊力があった。快足を飛ばしてディフェンスの裏に走ってボールを受けてシュート、あるいはクロスに飛び込み、仕留める。左サイドでのプレーが多かったが、これだけの得点を記録できたことは特筆に値する。
ランゲラックは、ベストGKと言える働きだった。サガン鳥栖の朴一圭も甲乙つけがたいセービングだったが、ルヴァンカップ優勝というタイトルをもたらしたことは大きい。ボールをゴールラインから越えさせない、その技が研ぎ澄まされていた。
ジェジエウは、ベストDFだった。今シーズンの川崎はゴール前での勝負で勝っていた。終盤戦に入っての膝のケガは残念で......。
アンドレス・イニエスタは出場試合数など関係なく、クオリティが別次元だった。選手を輝かせる、その点で他の追随を許さない。古橋だけでなく、新入団選手にも輝きを与えた。
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