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【FIFAワールドカップ】イランのサッカーはどうなる? 約30年前の現地取材でベテランライターが感じたおもてなしの心と文化

  • 後藤健生●文 text by Takeo Goto

連載第91回 
サッカー観戦7700試合超! 後藤健生の「来た、観た、蹴った」

 現場観戦7700試合を達成したベテランサッカージャーナリストの後藤健生氏が、豊富な取材経験からサッカーの歴史、文化、エピソードを綴ります。

 アメリカとイスラエルとイランの戦闘はサッカー界に大きな影響を与え、イランのW杯参加が懸念されています。今回は後藤氏の約30年前のイラン取材記をお送りします。
 
2005年のW杯予選でイランと対戦した日本。テヘランのアザディスタジアムは当時10万人近い収容人数を誇った photo by PHOTO KISHIMOTO2005年のW杯予選でイランと対戦した日本。テヘランのアザディスタジアムは当時10万人近い収容人数を誇った photo by PHOTO KISHIMOTOこの記事に関連する写真を見る

【サッカー界に影響】

 アメリカのトランプ政権とイスラエルによる一方的な攻撃によって始まった戦闘。軍事施設の多くを破壊されてもイランは徹底抗戦の構えを崩さず、紛争の長期化が懸念され、世界は経済的にも大きな打撃を受けることになった。

 サッカー界にもすでに影響が出ている。

 ACLエリート西地区のラウンド16は全試合が延期となり、このまま戦闘が収まらなければ4月に予定されている決勝大会の開催も危ぶまれる。

 さらに、イランは6月にアメリカなどで開かれるW杯の出場権を獲得しており、果たして大会に参加できるのかが問題となる。トランプ政権はイランの選手団などにビザを発給するのだろうか? そして、テロ対策の行き過ぎなどがないか大会運営への影響も心配になる。

 アメリカやFIFAとしては、イランが棄権(ボイコット)してくれるのを願っているだろうが、イラン側が参加に踏み切れば主催者側はかなり困ったことになる(アメリカとイランが2位通過したら、ラウンド32で激突する)。

 さて、僕はこの半世紀ほどの間に89の国と地域を訪れてきた。各国にそれぞれの思い出があるが、なかでも最大の歓待を受けたのがイランでのことだった。したがって、僕にとってイランは"大好きな国"のひとつである。

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著者プロフィール

  • 後藤健生

    後藤健生 (ごとう・たけお)

    1952年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院博士課程修了(国際政治)。1964年の東京五輪以来、サッカー観戦を続け、1974年西ドイツW杯以来ワールドカップはすべて現地観戦。カタール大会では29試合を観戦した。2025年、生涯観戦試合数は7700試合を超えた。主な著書に『日本サッカー史――日本代表の90年』(2007年、双葉社)、『国立競技場の100年――明治神宮外苑から見る日本の近代スポーツ』(2013年、ミネルヴァ書房)、『森保ジャパン 世界で勝つための条件―日本代表監督論』(2019年、NHK出版新書)など。

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