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中村憲剛「オレが持ったら?」岡崎慎司「裏っすよ!」。ふたりの約束が生んだW杯最終予選の劇的ゴール (5ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by AP/AFLO

「そもそも前半9分(という早い時間)のゴールというのもあるし、僕が決めて勝ったというより、守り切った印象のほうが強い。終わったあとは、みんなでワールドカップへ行けてよかったって、ホッとした感じでした。だから、たまたまその時のゴールが自分だったっていうだけ。それは、そんなに重要なことではないと思っています」

 でも。岡崎が言葉をつなぐ。

「自分にとっては大きかった。チーム内でポジションを奪いとるためのゴールとして、自分にとっては大きいゴールでした」

 巡ってきたチャンスを見事に生かした岡崎は、その後も結果を出し続けることで、日本代表で生き残ってきた。たとえどんなに重要な存在と見なされるようになっても、自分は安泰などと考えたことはない。

「僕は守りに入って(今の立場を)キープするっていう気持ちがないから、そうなると結局、攻め続けなきゃいけない」

 そして、岡崎はこう続けた。

「それが、ずっと今も続いてるんですけどね」

(つづく)

岡崎慎司(おかざき・しんじ)
1986年4月16日生まれ。兵庫県出身。スペイン2部リーグ、カルタヘナ所属。W杯出場3回(2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、2018年ロシア大会)。国際Aマッチ出場119試合。50得点。

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