湯浅京己は背番号のないユニフォームを着て甲子園練習で快投 「なぜこの投手がベンチ外なんだ?」とざわついた (4ページ目)
ここで湯浅の甲子園は終わった。コーチの岩永は、この一件が湯浅の野球人生にとって大きな分岐点だったと見ている。
「湯浅にとっては甲子園のベンチに入れなかったことが、大きな転機になったはずです。高校野球で仕上がっていたら、そこで終わっていたかもしれない」
甲子園練習での快投は、テレビ番組でも取り上げられている。すると、湯浅は一躍、大学球界からも注目される存在になった。そして、湯浅は東京六大学の名門・早稲田大の練習会に参加することになるのだった。
湯浅京己(ゆあさ・あつき)/1999年7月17日生まれ、三重県出身。聖光学院高では、ケガのために当初マネージャーを務めていたが、のちに選手へ転向し、その潜在能力を開花させた。BCリーグ・富山を経て、2018年のドラフトで阪神から6位指名を受け入団。力強いストレートとフォークを武器に頭角を現し、22年には43ホールドを挙げて最優秀中継ぎ投手に輝いた。23年はWBC日本代表として世界一に貢献。しかし24年に胸椎黄色靱帯骨化症を発症し手術を経験。それでも2025年に復帰し、再びブルペンの柱として活躍するなど、不屈の精神でキャリアを切り拓いている。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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