サッカー日本代表のよさも悪さも出たスウェーデン戦 堂安律は「こっからワールドカップが始まります!」
6月25日、ダラス。北中米ワールドカップのグループステージ最終戦、日本はスウェーデンと戦って1-1で引き分けた。この結果、グループ2位でノックアウトステージに勝ち進んだ。
この結果を生んだふたつのゴールは、ある点でつながっていた。
後半11分、右サイドの菅原由勢がタイミングを図りながら、中央の堂安律にパスを入れる。堂安はフリックで素早く動かし、ボールを上田綺世につける。上田は屈強なスウェーデンのディフェンスに対し、間合いを使いながらタメを作る。そしてリターンを受けた堂安が走り込んだ前田大然にパスを通し、前田は見事なコントロールから先制に成功した。
スウェーデン戦の後半11分、先制ゴールを決めた前田大然 photo by JMPA 機動力だけでなく、アイデアを感じさせるコンビネーションを使った得点で、それは日本サッカーの真骨頂だった。
もっとも、その6分後には弱点も浮き彫りになる。ロングボールの競り合いで、相手のヴィクトル・ギェケレシュにキープされた末に倒してしまうファウルでFKを与える。日本はこれで相手に流れを譲り、受けに回った。ドリブルで進むギェケレシュをマークしていた田中碧はどうにかサイドに押しやるが、潰しきれない。そしてそのパスを受けたアンソニー・エランガの爆発的スピードに堂安が振りきられ、左足のシュートを叩き込まれた。
単純なパワー、高さの勝負になると劣勢に回らざるを得ず、守備における熟練も足りない。それも日本らしかった。
実は日本のよさも悪さも出た試合だった。手放しで喜べるような展開ではない。しかし、どちらに転んでもおかしくはない戦況で、"引き分け以上で2位突破"というミッションを見事に成功させたのも事実だ。
日本はなぜ引き分けることができたのか?
「流れがよかったところから悪くなって、そこから失点してしまったのは改善点ですね」
試合後、上田はそう言って、スウェーデン戦の総括につなげている。
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著者プロフィール

小宮良之 (こみやよしゆき)
スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。


