ダルビッシュ有の元専属捕手・鶴岡慎也に訊く「捕手併用は本当に最善の策なのか?」 (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual

── 先日、DeNAが阪神との3連戦で3試合ともスタメンマスクは違いました。

鶴岡 ほかにも楽天や西武が捕手3人制で戦っています。おそらく、絶対的な存在の捕手がいないから、そうした戦いになっていると思います。

── 複数の捕手でシーズンを戦うメリット、デメリットはどこにありますか。

鶴岡 捕手を併用することで、配球パターンが読まれにくいメリットはあると思います。ただ先述したように、本職が捕手の選手がほかの役割をこなすようなチーム編成になっています。かつてのように、ひとりの捕手でシーズンを乗り切るという考えはないのかもしれません。それがいいとか、悪いとかではなく、野球自体がそういう戦い方になっているのでしょう。それぞれの捕手の特長を把握しながらうまく起用しているチームが、優勝をたぐり寄せるのではないでしょうか。


鶴岡慎也(つるおか・しんや)/1981年4月11日、鹿児島県生まれ。樟南高校時代に2度甲子園出場。三菱重工横浜硬式野球クラブを経て、2002年ドラフト8巡目で日本ハムに入団。2005年に一軍入りを果たすと、その後、4度のリーグ優勝に貢献。2014年にFAでソフトバンクに移籍。2014、15年と連続日本一を達成。2017年オフに再取得したFAで日本ハムに復帰。2021年オフに日本ハムを退団した。

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