【選抜高校野球】「第二の大谷翔平を目指す」怪物は194センチ、98キロ 山梨学院・菰田陽生の挑戦 (4ページ目)
菰田の好きな言葉は「陰極陽生」。その理由を聞くと、こんな答えが返ってきた。
「もともとは『陰極まって陽生ず』という、一番夜が長い冬至にできた言葉で。長い闇が過ぎれば、明るい日が続く。1回落ちても、また上がれるという意味があります」
菰田は2008年12月21日生まれ。ちょうどその年の冬至に生まれている(冬至の日付は年によって異なる)。といっても「陽生」の名前の由来というわけではなく、後年になって家族が「陰極まって陽生ず」という言葉があることを発見。それ以来、菰田は四字熟語として胸に刻んでいるという。
いずれ、菰田陽生という選手が野球界の太陽となる日が来ても不思議ではない。その日の出を待つ時間すら、野球ファンにとっては希望になるはずだ。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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