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古田敦也の言葉に救われた元ヤクルト内田和也。プロでの成長に「全国制覇のプライド」は邪魔だった (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Sankei Visual

野球の技術よりも大切なこと

── 将来「こういうチームをつくってみたい」というのはありますか。

「私の指導を部員が素直に納得して聞いてくれるのはいいことです。その一方で、『なぜこういう練習をするのか』という疑問を持つ選手、『自分はこう考えているのですが、どうですか?』と聞いてくるような自主性のある選手が出てきてほしい。野球の技術よりも、大切なものがあると思っています。そこを大好きな野球を通して伝えたい。私が『育てる』なんでおこがましい。少しでも生徒が自信を持てる手伝いができればと思っています」」

── 高校野球の監督として「プロに行く選手を育てる」「チームを甲子園に行かせる」のどちらに喜びを感じますか。

「どちらも難しいことですし、できるなら両方達成できるのが一番です。ただ、どちらかひとつと言われれば、後者のほうに魅力を感じます。野球はチームスポーツですし、みんなで勝利を分かち合いたい。それが高校野球のいいところでもありますから」

── 今年夏の東東京大会1回戦は、7月11日の本郷高校戦です。

「3年生にとっては最後の夏になる。小さい頃から野球をやってきた思いの丈をぶつけてほしいですね。なんとか1つでも上に行けるように。将来的には、日大三高とウチのアベック出場か、秋の都大会決勝で日大三高と対戦したいです。それが小倉監督への最高の恩返しになると思いますので」

おわり

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