【WBC 2026】侍ジャパン3連勝の裏で...近藤健介12打数無安打 稀代のヒットメーカーが吐露した本音
東京ドームの駐車場につながるミックスゾーンでは、種市篤暉(ロッテ)や隅田知一郎(西武)、吉田正尚(レッドソックス)や鈴木誠也(カブス)というオーストラリア戦の勝利の立役者たちをテレビ局が引き止め、カメラの横に大勢の記者たちが群がる。その長い通路の最後、まもなく出口というところで、近藤健介(ソフトバンク)はたった3人の記者の前で歩みを止めた。
「状態のことも、本当に首脳陣に気にかけてもらっていると思います。そういう意味では結果で応えたかったけど、なかなか難しいところかなと思います」
3戦を終えて12打数無安打と苦しむ近藤健介 photo by Getty Imagesこの記事に関連する写真を見る
【3連勝でプールCを1位通過】
第6回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)第3戦のオーストラリア戦で、日本代表の井端弘和監督はそれまでの2試合と打順を組み替えた。2番・鈴木、3番・近藤と、ふたりの順番を入れ替えたのだ。
近藤が言うように、その意図は指揮官の気遣いだった。
「ちょっとでも、近藤選手になんとか結果が出ればというところで、打ってほしかったところはあります。大谷選手が歩かされるケースもあるというところで、このような打順になりました」
だが、この日も近藤に快音は響かなかった。これで今回のWBCは3試合を終えて12打数無安打。出塁は四球をひとつ選んだだけで、期待されたヒットメーカーの役割は果たせていない。
当然、その責任は近藤が最も感じている。
「周りのバッターが本当に調子いいので、僕が打てばもっと点が入ると思います。そのあたりの申し訳なさもあります」
侍ジャパンはWBC初戦のチャイニーズ・タイペイ戦で13点、続く韓国戦では8点を奪って連勝。とくに1番・大谷翔平(ドジャース)、前日まで3番に座った鈴木の圧倒的パワーが光った。
そして8日の第1試合でチャイニーズ・タイペイが韓国を下し、日本の準々決勝進出が決まって迎えたオーストラリア戦。相手投手陣に苦しめられるなか、7回に飛び出した4番・吉田正尚(レッドソックス)の逆転2ランで勝利を収めた。
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著者プロフィール
中島大輔 (なかじま・だいすけ)
2005年から英国で4年間、当時セルティックの中村俊輔を密着取材。帰国後は主に野球を取材。新著に『山本由伸 常識を変える投球術』。『中南米野球はなぜ強いのか』で第28回ミズノスポーツライター賞の優秀賞。内海哲也『プライド 史上4人目、連続最多勝左腕のマウンド人生』では構成を担当。


















