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【プロ野球】ヤクルト再建のカギは投手陣 エース候補・奥川恭伸が語った覚悟「何球でも投げます!」

  • 島村誠也●文 text by Seiya Shimamura

スワローズの選手たちに聞いた、それぞれの改革〜投手編(前編)

 今シーズンのヤクルトは大きな転換期を迎えている。池山隆寛新監督の誕生、そして村上宗隆のメジャー移籍──。GM就任が発表された昨年12月、青木宣親氏は「やりがいだらけです」と語った。

「チームを見てきて変えるところがたくさんあると思いましたし、そういう意味で生まれ変われるチャンスだし、スワローズが大きく変わっていけるタイミングなのかなと」

 2026年2月、沖縄・浦添での一軍キャンプ。6勤1休とコンパクトな日程にあらためられ、朝の2時間と午後は、選手の自主性を重視したメニューが組まれていた。チームが変わろうとしているなか、選手たちに「今シーズン変えたこと、変えていること」をテーマに質問。まずは21人のピッチャーに聞いた。

今季は自身初の2ケタ勝利を目指す奥川恭伸 photo by Koike Yoshihiro今季は自身初の2ケタ勝利を目指す奥川恭伸 photo by Koike Yoshihiroこの記事に関連する写真を見る

【奥川恭伸に芽生えたエースの自覚】

 ヤクルト投手陣が、いま一番必要としているのが先発の柱となる存在だ。

 なかでも、エース候補と期待されている奥川恭伸は、「今までの弱かった自分を変えるというか、変えていく」と言った。

 昨年は、目標としていたシーズン完走を果たすも、成績は4勝8敗と満足いくものではなかった。

「そのために、とにかく投げています。練習も投げることに全振りしている感じですね。強さを出すという意味では、繊細さの反対というか、いい意味で適当というか、細かいことはあまり考えすぎず、流してしまおうと。1試合100球という感覚ではなく、『何球でも投げます!』と言えるくらいのタフさを出していきたい。とにかく投げて、投げて......ですね(笑)

 キャンプでは、「自身最長ですね」と、5日連続してブルペンに入った。

 山野太一は、昨年自己最多となるシーズン5勝をマーク。左のエースとしての期待がかかる。

「今年は練習のボリュームを上げて取り組んでいます。これまで中継ぎ陣に負担をかけてきたので、球数を多く投げてイニングを稼ぎたい。去年は規定投球回に到達した投手がチームにおらず、自分も80イニングくらい(78回2/3)しか投げられませんでした。チームとして先発の物足りなさをずっと指摘されているので、そこを変えていきたいですね」

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著者プロフィール

  • 島村誠也

    島村誠也 (しまむら・せいや)

    1967年生まれ。21歳の時に『週刊プレイボーイ』編集部のフリーライター見習いに。1991年に映画『フィールド・オブ・ドリームス』の舞台となった野球場を取材。原作者W・P・キンセラ氏(故人)の言葉「野球場のホームプレートに立ってファウルラインを永遠に延長していくと、世界のほとんどが入ってしまう。そんな神話的レベルの虚構の世界を見せてくれるのが野球なんだ」は宝物となった。以降、2000年代前半まで、メジャーのスプリングトレーニング、公式戦、オールスター、ワールドシリーズを現地取材。現在は『web Sportiva』でヤクルトを中心に取材を続けている。

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