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【箱根駅伝2026】長門俊介監督が語る順天堂大のチーム作りは「学生のやりたいことを高めていく、その道を示していくことが大事」

  • 佐藤俊●取材・文 text by Sato Shun

後編:順天堂大・長門俊介監督が振り返る第102回箱根駅伝

前編はこちら>>順天堂大・長門俊介監督が感じていた成長

 第102回箱根駅伝で、前評判を覆す総合3位という結果を残した順天堂大。安定した走りでうまくハマった往路を6位で終えた。そこから3位までの道のりを振り返るとともに、箱根で優勝するためには、あと何が必要なのか、次の駅伝シーズンを見据えて、長門俊介監督に聞いた。

【安定した走りから10区で勝負】

 箱根駅伝で、かつて「逆転の順天堂大」「復路の順天堂大」と称されていた時期があった。そして、今回もその伝統の強さを見せた。

 6区の終了時点で往路からひとつ順位を下げて7位だったが、7区の玉目陸(2年)が快走(区間2位)し、追いすがる創価大を突き放すと前を行く駒澤大を捉えて、再び順位を6位に上げた。

「玉目は切り札としての役割を果たしてくれました。たぶん、多くの人が8区の永原颯磨(2年)の名前を見て、『大丈夫なのか?』と思ったはずです。3000m障害の選手というイメージが強く、箱根の予選会もチーム内で11番ともうひとつでしたから。それでも、彼は夏からずっと調子がよくて、予選会ではなぜ走れなかったんだろうと不思議に思うくらいでした。全日本大学駅伝大会も起用を迷いましたが、4区で8位としっかりと走ってくれました。箱根も直前にどんどん調子を上げてきて、これなら大丈夫ということで自信を持っての8区起用でした」

 2025年の全日本インカレ3000m障害優勝の実力者の永原は、長門監督の期待に応えて区間3位の快走を見せた。5位に上がると、そのまま9区の石岡大侑(4年)につないだ。この時点で目標の5位に達していたが、石岡はハイペースで入り、さらに上位を狙おうという主将らしい走りで前を追った。

 10区の山本悠(2年)がスタートした時は、4位の早稲田大と46秒差に開いていた。しかし、3位を走る中央大と5位の順天堂大のタイム差は変わっていなかったため、六郷橋付近(3km)で長門監督には早稲田と中央の姿が見えていたという。

「早稲田の選手も中央大を追いかけていたので、その差はなかなか詰まらなかったです。ただ、2校が一緒になった時、お互いに牽制してくれれば、一気にこの差は詰まると思っていました。実際、泉岳寺付近(15km)で早稲田大が中央大に追いつき、その時点でうちの山本とはまだ30秒差があったんですが、馬場先門までの5kmくらいで一気に2校に追いつきました。追いついてから山本は躊躇なく勝負をして、前に出てくれました。まさに一瞬の出来事でした」

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