小池祐貴が自己流調整からの脱却で進化。短距離界の勢力図が激変する (5ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 今年の小池の走りには前半からの積極性が目につく。彼自身「コーナーが得意」だと言うように、100mのベストプラス0.3秒より少し速めの10秒4前後で100m通過はできていると考えて、それを8割の感覚で10秒30くらいまでにできれば最終的に19秒台もいけるはずと見ている。

「今やっている基礎練習をやっていく中で、20秒1台というのは十分可能性はあると思っています。でも19秒台となると、まだ足りない何かがあると感じるので、今の基礎を積み上げる中でそれが見えてくればいいなと。だから今は、今日よりも明日がよくなるように、1本1本『さっきよりいい走りを』というのを常に続けていくことが重要だなと思っています」(小池)

 照準を合わせた大会で結果を出す、ピーキング作りには自信があるという小池。彼がアジア大会でどんな結果を出すかで、今後の進化も占えるだろう。東京五輪へ向けての4×100mリレーの代表争いは、これまで以上に激化しそうだ。

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