2018.08.16

小池祐貴が自己流調整からの
脱却で進化。短距離界の勢力図が激変する

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 小池祐貴(ANA)は、6月の日本選手権100mで「初めての決勝進出で頭の中が真っ白になってしまった」という状態ながらも、桐生祥秀(日本生命)に次いで4位に入った。翌日の200m決勝では、飯塚翔太(ミズノ)に逆転負けしたものの、20秒42の自己新を出して2位に入り、アジア大会200m代表を手にした。

日本選手権200mでは、飯塚翔太に次いで2位になった小池祐貴(左) そのアジア大会では、チーム総力戦で2種目のリレーを戦うため、飯塚とともに400mの適性を評価されて4×400mリレーにも出場する予定だ。

 日本選手権後の実績としては、7月にあったヨーロッパ遠征の初戦のスイスで100m自己最速タイの10秒17を出し、2戦目のベルギーでは本職の200mで日本歴代7位となる20秒29で走って2位。さらにダイヤモンドリーグ・ロンドン大会では、帰国した山縣亮太(セイコー)の代役として、4×100mリレーの1走を務めると2位に貢献した。激しい争いを繰り広げている男子短距離の中で、ダークホースとして一気に頭角を現してきている。

「元々、海外の試合は雰囲気も違って盛り上がるので、楽しくできるという印象がありました。自分は体の状態より(気持ちの)テンションでスピードが出る感じだから、今回も『条件が合えば2種目とも自己ベストはいけるかな』と思っていました。

 200mに関しては、今季初戦だった日本選手権で20秒42が出ていたので、20秒2台は想定内でした。ただ、連戦中に加えて環境もいいとは言えない会場で、そのタイムを出せたことで、アジア大会がどんな環境であっても大丈夫だなという自信になりました」

 これまでシニアのなかでは目立つ存在ではなかった小池だが、慶大1年のときに出場した2014年世界ジュニアでは、200mで4位、4×100mリレーでは3走を務めて銀メダル獲得に貢献していた。当時をこう振り返る。