200mで日本一の飯塚翔太が明かす
「やっぱり100mも走りたい」

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 陸上日本選手権200mに出場した飯塚翔太(ミズノ)が、今季自己最高の20秒34を出して2年ぶり3度目の優勝を果たした。

 大会前には予選と決勝で、20秒2~3台を2本揃えたいと話していた飯塚。予選では、追い風0.5mのなかで20秒55と目標にしていたタイムには届かなかったものの、1位で決勝進出を決めた。

理想の感覚を掴みつつ、走りの完成度を上げている飯塚翔太理想の感覚を掴みつつ、走りの完成度を上げている飯塚翔太「前半の動きがよかったです。ピッチも上がりすぎず、うまく全身を使えて焦らずにいけたので、目指している走りに近づいたかなと思います。理想を言えば、あのくらいのイメージで、もう少し速いタイムが出ればいいのですが、今は模索している段階なので十分だと思います」

 その翌日の決勝で、飯塚は5レーンからのスタート。外側の6レーンには桐生祥秀(日本生命)、7レーンには、前日の100mで自己ベストを出して4位になった小池祐貴(ANA)が入った。飯塚にとって、前半が速いふたりを追いかけられる絶好の位置だった。

 大きな動きで走り出した飯塚は、直線に出た時こそ3番手だったが、そこから抜けると先行するふたりをかわして20秒34でゴール。追い風0.8mの条件で見事目標タイムをクリアした。

「100mに出た選手もいて、あれだけスピード感のある200m(のレース)は、国内ではなかなかないので、いい刺激になりました。予選の感覚もよかったし、決勝でも前半は力を使わずにいけたので、あの位置にいれば間違いなく前の選手を抜けるなと思っていました」

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