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「永遠の3歳児」原宿ぽむが振り返る、コミカルなレスラーになった理由「正攻法では勝てない」

  • 尾崎ムギ子●取材・文 text by Ozaki Mugiko

■『今こそ女子プロレス!』vol.27

原宿ぽむ 前編

(連載26:マーベラスの「陰」の存在になっていた宝山愛が、「令和のクラッシュ・ギャルズ」暁千華を相手に見せた異常な試合>>)

 数年前、初めて東京女子プロレスを観戦した時、強い選手も可愛い選手もいるなかで、とりわけ印象に残ったのは原宿ぽむだった。原宿系の"KAWAII"コスチューム、ヘンテコな動き、自由奔放な試合運び......。そして、あっけなく敗れてしまう。「これは果たしてアリなのか!?」と釘づけになった。

自身のレスラー人生を振り返った原宿ぽむ photo by Yasui Shinsuke自身のレスラー人生を振り返った原宿ぽむ photo by Yasui Shinsukeこの記事に関連する写真を見る

 プロレスは長く観戦を続けると、いろいろな発見がある。コミカルな試合をする彼女が終盤に見せるシリアスな表情。脳天から叩きつけられる高角度ジャーマンを見事に受けきる胆力。勝つことを端から諦めていたような彼女が、だんだんと露にするようになった勝利への意志......。それらを知ってしまうと、もう原宿ぽむワールドから抜け出せない。

 年齢不詳、"永遠の3歳児"。「原宿ぽむのインタビューを成立させたら、一人前のインタビュアー」と言われるほど、難解な相手である。しかし、挑む価値は十分にある。

 取材場所に現れた彼女は、颯爽とアイスコーヒーを注文した。ガムシロップとミルクには手をつけない。「ブラックなんて、ちょっとイメージと違いますね」と挑発すると、彼女は「フフフ」と不敵な笑みを浮かべる。その目は「簡単に心は開きませんよ」と言っているようで、ゾクゾクする。

 難攻不落の彼女との勝負が始まった。

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著者プロフィール

  • 尾崎ムギ子

    尾崎ムギ子 (おざき・むぎこ)

    1982年4月11日、東京都生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業後、リクルートメディアコミュニケーションズに入社。求人広告制作に携わり、2008年にフリーライターとなる。プロレスの記事を中心に執筆し、著書に『最強レスラー数珠つなぎ』『女の答えはリングにある』(共にイースト・プレス刊)がある。

【写真】東京女子プロレス 原宿ぽむフォトギャラリー

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