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【月報・青学陸上部】箱根駅伝へ
向けて学内サバイバルが始まった (3ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text & photo by Sato Shun


 急いで競技場に戻ると、すでに鈴木らはフィニッシュを切っていた。手元に届いたタイムを見る。
 
 2位:鈴木塁人(1年):62分55秒
 4位:吉永竜聖(3年):63分36秒
 5位:林 奎介 (2年):63分52秒
 6位:池田生成(4年):63分53秒
 7位:吉田祐也(1年):63分55秒
 9位:山田滉介(2年):64分04秒

 青学勢は10位内に6名が入り、トップの鈴木は初ハーフマラソンながら駒沢大学のエースのひとりである西山雄介にも勝ち、62分台を出した。箱根で区間賞を狙える好記録で東海大の1年生軍団にも負けない恐るべきスーパー1年生だ。

 鈴木は満面の笑みを浮かべていた。

「試合直前に監督から、マネージャーの小関さんを通して『突っ込んでポールについていけ!』と言われたので、それだけを考えて走りました。17kmぐらいで西山さんと一緒にポールに離されたんですけど、18kmで2位に上がりました。駒沢公園に入る前、20km付近で足がつりそうになったんですが、ここまで体が疲れた状態で走ったことがなかったのですごくいい経験になりました」

 鈴木は全日本大学駅伝のメンバーから外れていた。出雲駅伝は1区を任され、緊張しながらもうまくまとめて走れた。だが、出雲が終わった翌日の全日本のエントリーには名前が入っていなかった。原監督からは「箱根を目指して世田谷ハーフで結果を出せるように調整しなさい」と言われたという。

「でも、本当は全日本も出たかったです。エントリー前の世田谷記録会(5000m)で13分53秒20の自己ベストを出して、これは全日本当確だなって思ったんですけどね。僕は駅伝が大好きなので、大学駅伝の主要大会3つとも走るのが目標なんです。それには、まだまだ力が足りないので、早く監督に信頼されるような選手になりたいですね」

 鈴木は、この快走で箱根への切符をほぼ手中に収めたといってもいいだろう。ところで個人的に何区を想定しているのか。

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