【月報・青学陸上部】箱根駅伝へ向けて学内サバイバルが始まった

  • 佐藤 俊●文 text & photo by Sato Shun

極私的! 月報・青学陸上部 第18回

前回の記事はこちら>>

 第11回世田谷246ハーフマラソン──。

 初優勝の歓喜に沸いた全日本大学駅伝から1週間後の11月13日、青山学院大学陸上部は世田谷246ハーフマラソンで箱根に向けて動き出した。

世田谷246ハーフマラソンで、上位を占めた青山学院大の選手たち世田谷246ハーフマラソンで、上位を占めた青山学院大の選手たち
  世田谷ハーフマラソンは駒沢競技場をスタートし、国道246号線を二子玉川方面に進み、多摩川沿いを走って目黒通りから競技場に戻ってくる21.0975kmのコース。全体的に起伏に富んだコースで、15.4km付近から目黒通りを上がってくるところは厳しい登りとなる。箱根を目指す主要大学はこの1週間後にある上尾シティハーフマラソンにエントリーしているが、原晋監督は「世田谷の方がコースは厳しく、最後に登りがあるので、箱根選考を考えるとこっちがベスト」という考えで、毎年この大会に参戦している。

 エントリー申請した選手は27名。全日本大学駅伝組は安藤悠哉キャプテンをはじめ、主力選手がほぼ参加。ただ、全日本でMVPになった森田歩希と中村祐紀は20日に開催されるオランダでのレースに出場するために相模原キャンパスで練習し、5区で区間賞を取った小野田勇次は元々エントリーしていなかったので、中村祐らとともに調整していた。

 午前8時30分、抜けるような青空の下、陸連登録者男子294名の選手が一斉にスタートした。青学大以外では国士館大学、駒沢大学、日本大学などの選手が出場する中、優勝候補はポール・クイラ(コニカミノルタ)。ケニア出身でハーフマラソンの記録は59分47秒、佐藤敦之の持つ日本記録60分25秒を凌ぎ、相当レベルが高い。青学の選手たちは昨年、中村祐紀が優勝したタイム63分28秒を目標に、できるだけクイラに食らいついていくようにという原監督からの指示が出ていた。ちなみには、安藤と一色恭志、下田雄太、田村和希は1km3分10秒ぐらいのペース走だ。

1 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る