【月報・青学陸上部】箱根駅伝へ
向けて学内サバイバルが始まった (6ページ目)
「4年がもっと引っ張ってくれないと」
原監督が不在の中、チームを率いた安藤弘敏コーチが厳しい表情で言う。4年生は経験値が高いので箱根までの流れを把握しており、焦ることがないのかもしれない。だが、やはり上級生がレースでよい走りをするとチーム全体がノってくる。
出雲駅伝がいい例だ。4年生の快走があったからこその逆転勝利だったし、下級生にはすばらしい走りを示してアッと言わせた。下級生たちの先輩たちに負けないという気持ちに火がつき、全体の力をさらに押し上げて、それがまた全日本の優勝につながった。それは最上級生が元気だからできることである。それゆえ安藤コーチは4年生の走りが気になるのだ。
幸い、全日本で出雲駅伝ほどの走りができなかった安藤は「全日本で優勝できたし、いつまでも落ち込んでいても仕方ない」と気持ちを切り替えて、「ここからもう一度、自分もチームも盛り上げていく」と明るい表情を見せた。「毎年、全日本の後の1ヵ月ぐらい調子が落ちるんです」という一色も、今のところ好調を維持している。ここから箱根まで4年生がどれだけ右肩上がりでいけるか。それも箱根3連覇のひとつのポイントになってくるだろう。
世田谷ハーフマラソンは箱根駅伝出場に手応えをつかんだ選手、まだ微妙な選手と明暗が分かれた。箱根までの公式な大会は、11月26日に開催される学連10000m挑戦記録会が最後になる予定。そして、12月上旬には箱根選考合宿がある。箱根駅伝の出走メンバーを決める学内サバイバルは、いよいよ最終局面を迎えることになる。
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