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鍵山優真「五輪で目指すは金メダル」大技・4回転フリップ入りの新曲をノーミス

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 能登 直●撮影 photo by Noto Sunao / Dream on Ice 2025

【新SPは人気ピアニストとコラボ】

 ミラノ・コルティナ五輪が開催される2025−2026シーズンは、ショートプログラム(SP)、フリーともに新プログラムで挑む鍵山優真(22歳/オリエンタルバイオ・中京大)。

『ドリーム・オン・アイス』で新ショートプログラムを披露した鍵山優真『ドリーム・オン・アイス』で新ショートプログラムを披露した鍵山優真

 6月27〜29日の『ドリーム・オン・アイス』で初披露したのは、SP『I Wish(回想)』だった。スティーヴィー・ワンダーの名曲を人気ピアニストの角野隼斗とギタリストのマーシンがカバーしている。この選曲について鍵山はこう話す。

「僕が最初に『ジャズっぽい、明るい曲調をやりたい』と振り付けのローリー・ニコルさんに言いました。というのも、北京五輪のショートがすごく自分に合っていると感じたので、4年を経て成長した自分らしいプログラムを見せたいと思った。同じ系統ではあるけど若々しさというより、もうちょっと成長したようなプログラムにしたかった」

 2022年北京五輪後のケガから本格的にした昨季、鍵山はSPに『The Sound of Silence』を選んだ。鍵山の静かなエッジワークとマッチするのではないかとニコルに勧められたという。当時、鍵山は「曲が静かな前半は、丁寧なエッジワークで僕の技術を最大限に見せ、曲が盛り上がるステップシークエンスでは、その盛り上がりに負けないような体の使い方や表現をしていきたい」と、新たな世界観に挑戦した。

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著者プロフィール

  • 折山淑美

    折山淑美 (おりやま・としみ)

    スポーツジャーナリスト。1953年、長野県生まれ。1992年のバルセロナ大会から五輪取材を始め、夏季・冬季ともに多数の大会をリポートしている。フィギュアスケート取材は1994年リレハンメル五輪からスタートし、2010年代はシニアデビュー後の羽生結弦の歩みを丹念に追う。

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