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競輪・中石湊が語るGⅠ初出場への思いと紆余曲折の過去 母の苦労に報いるために努力した日々を明かす (5ページ目)

  • text by Sportiva

 中石に今後の目標を聞くとこう答えた。

「次のオリンピックに出られるようなところまで実力を上げていきたいというのが大きな目標ですね。どの種目になるかはわかりませんが、個人種目で出られるような力をつけたいなと思っています。

 競輪では、高校2年のときに静岡で行なわれたグランプリを観に行ったんですが、その迫力と雰囲気がすごかったので、あの舞台で優勝してその空気感を味わうことが、自分の一番の目標です」

 母親には、オリンピックへの出場、そしてグランプリ優勝が最大のプレゼントとなるだろう。

 中石の歩む道はこれまで同様、"うまくいかない"のかもしれない。しかし彼はそれを糧に大きく成長を遂げてきた過去がある。"うまくいかない"時期を乗り越えたときに明るい未来が開ける、そんな人生を今後も歩んでいくのではないだろうか。

【Profile】
中石湊(なかいし・みなと)
2004年11月14日生まれ、大阪府出身。高校から自転車競技を始め、2年時の全国高校総体1kmTTで優勝、3年時には同種目で、全国高校総体、全国高校選抜、国体で三冠を達成する。同時期に国際大会にも出場し、ジュニアアジア選手権でスプリント優勝、ケイリン2位、1kmTT 3位の結果を残す。高校卒業後に日本競輪選手養成所に入所し、2024年2月のアジアトラック選手権の1kmTT2位、チームスプリントで優勝を飾る。同年5月に競輪選手としてデビューし、2025年3月にS級2班に特別昇級した。ナショナルチームでは4月の香港インターナショナルトラックカップのケイリンで優勝し、5月のジャパントラックカップのケイリンでも優勝。6月のJICF国際トラックカップではスプリントで銀メダル、ケイリンで優勝を果たした。

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