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【プロレス】沈んだ新日本プロレスを動かした駐車場の対話 真壁刀義が明かす棚橋弘至との覚悟と再生の瞬間

  • 井上崇宏●取材・文
  • 市川光治(光スタジオ)●構成

【短期連載】証言・棚橋弘至〜真壁刀義が語る学生プロレス出身の誇り(中編)

 新日本プロレスが沈んでいた時代、たった一度だけ、真壁刀義と棚橋弘至は腹を割って未来を語り合った。その短い会話が、後に新日本を復活へ導く"点火"となる。頼りなかった後輩への苛立ち、化学反応が生まれた若手時代、そしていま真壁の目に映る"新しい棚橋弘至"の姿とは。

リングでの激しい突進ファイトで「暴走キングコング」の異名をとる真壁刀義 photo by Sankei Visualリングでの激しい突進ファイトで「暴走キングコング」の異名をとる真壁刀義 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

【道場の駐車場で交わした覚悟の言葉】

── プロレスの人気が低迷していた頃、プロレスを盛り上げていくためにこうしていこうみたいな、意思の疎通を図るようなことはやっていなかったんですね?

真壁 一度だけあったね。新日本が落ち込んでいた時、たしか道場の大掃除の日だったかな......。たまたま駐車場でオレと棚橋しかいなかった時に、「オレたちで変えていこうよ」って声をかけた。「オレたちで変えていかなかったら新日本の未来はない。言っている意味、わかるよな? かつての両国の第1試合のような闘いをやっていかなかったら、新日本は全部壊れるぜ」って。

── 棚橋選手はどういうリアクションだったんですか?

真壁 「そうですよね」って。そこであいつも火がついたわけですよ。じつは新日本がグワーッと上がっていったのってそこからで、あの時に言わなかったら、たぶんダメだったでしょうね。そこからはもうオレも後輩たちにガンガン喝を入れるようになって、試合前に「おい、てめえら、気合い入れろ、この野郎!」って、さんざん発破をかけて、「しょぼい試合したらわかってんな、この野郎!」って。

── 道場での棚橋選手との会話がきっかけとなり、真壁さん自身も腹を括った。

真壁 その時の発破のかけ方っていうのは本当にひどかったけど、後輩たちも「えー。わかりました......」じゃなく「わかりました! やってやります!」っていう感じで、お互いに背中をガーッと押し合う感じになったんだよな。それで新日本は上がっていった。

 にもかかわらず、コロナがあってそこからまたグワーッと落ち込んじゃった。だから、ここでオレが思っていることは「よし、ここからまた新日本を持ち上げるぞ。さらに燃えさせるぞ」って、陣頭指揮を執れる立場に棚橋を持っていきたいんだよな。

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