【プロレス】沈んだ新日本プロレスを動かした駐車場の対話 真壁刀義が明かす棚橋弘至との覚悟と再生の瞬間 (4ページ目)
── 最後の最後で、自己中心的にプロレスをやれているというか。
真壁 そうそう。すげえ魅力的だよ。「やっと本当の棚橋が帰ってきたんじゃねぇかな」って思う。いや、新しい棚橋がデビューした感じがするね。たぶん日本全国のプロレスファンの人たちが見ていて、今の棚橋がやるプロレスは一番気持ちいいんじゃないかな?
── ここにきて、NEW棚橋弘至がデビューを果たしたと。
真壁 人間って、売れるまではどうしてもいろんなことを考えちゃう。認められる存在になるまでは、考えすぎちゃって右往左往してもがく。かつての棚橋も、あれだけいい試合をしていながら、あれだけいい身体をしていながら、男性ファンがウェルカムじゃなかった。女ウケしちゃうからこそ男ウケがないっていう。やっぱ男ウケのほうは、オレとかこけし(本間朋晃)みたいな男くせぇバカみたいな奴がいるわけで。
だけど、そのどっちがいいかと言ったら、やっぱプロレスラーってバカでわがままだから両方なんだよ(笑)。男と女の両方から人気がないと。世間から除外されてるような奴らが集まってプロレスをやってるんだけど、みんなから好かれたいわけ。そのためにリングで頑張っている。だからこそ、オレには今の棚橋がメチャクチャ魅力的。男ウケとか女ウケを意識していない。「これだよ、棚橋は!」って思いながら見てるよ。
真壁刀義(まかべ・とうぎ)/1972年9月29日生まれ。神奈川県出身。96年2月に新日本プロレスの入門テストで合格。97年2月15日、大谷晋二郎戦でデビュー。豪快なファイトスタイルでG1 CLIMAX優勝やIWGPヘビー級王座、NEVER無差別級王座など数々の実績を残す。一方で、テレビ番組でスイーツ好きを披露し人気を獲得。プロレスの枠を超えて知名度を広げ、新日本プロレスの黄金期再興に大きく貢献した。棚橋弘至らとともに激動期を支えた"同志"として、いまなお存在感を放ち続けている
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