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【F1】角田裕毅はレッドブルのシートを守れず降格 歯車を狂わせた「イモラのクラッシュ」がなければ...

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

F1第23戦カタールGPレビュー(前編)

 第23戦カタールGPを終え、レッドブルはついに決断を下した。

 角田裕毅はレッドブルのシートを守りきることができず、来季はリザーブドライバーとしてチームに留まり次のチャンスを待つこととなった。

 本来は夏休みの時点で考慮するはずだった来季のラインナップ決定を10月末まで遅らせ、さらに11月末まで先送りしてきたのは、角田が結果で実力を証明するのをレッドブル首脳陣が待っていたからだ。角田の速さと可能性を誰よりも信じていたのが彼らであり、角田がそれを結果で示すことを待ち望んでいた。

 しかしカタールGPの結果を受けて、レッドブルはイザック・アジャの昇格と、角田の降格を決定しなければならなかった。

角田裕毅のレッドブル生活はわずか8カ月で終わった photo by BOOZY角田裕毅のレッドブル生活はわずか8カ月で終わった photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る カタールGPのスプリント予選では5位でマックス・フェルスタッペンを上回り、スプリントレースではフェルスタッペンの援護射撃をした。しかし予選でQ1敗退に終わり、決勝でも上位の自滅で10位入賞を果たすのがやっとだった。

 前戦ラスベガスGPではFP3まで速さを見せ、予選はチームのタイヤ内圧設定ミスという外的要因でQ1敗退を喫した事情はあったものの、決勝でアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデスAMG)のような力強い追い上げ(17番グリッドから3位表彰台)ができなかった。

 チームが求める「結果」というのは、トップチームのドライバーとして、マクラーレンやメルセデスAMG、フェラーリといったトップ集団の中で争うことだ。そうすれば常にビッグポイントを争い、マクラーレン勢との直接対決はできなかったとしても、彼らの戦略に影響を及ぼしフェルスタッペンのアシストもできる。

 4月にレッドブル昇格を果たした角田に日本のファンの人たちが期待していたのも、そんな姿だったはずだ。

 しかしそれができたのは、第17戦アゼルバイジャンGPと、第23戦カタールGPのスプリントレースだけ。昇格直後の第4戦バーレーンGP、第5戦サウジアラビアGP、第6戦マイアミGPと果たせていたQ3進出も、それ以降は第13戦ベルギーGP、第16戦イタリアGP、第17戦アゼルバイジャンGPの3回のみだった。

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著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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