【F1】角田裕毅はレッドブルのシートを守れず降格 歯車を狂わせた「イモラのクラッシュ」がなければ... (2ページ目)
【シーズン中に昇格する難しさ】
たしかにシーズンを追うごとに各チームが僅差となり、ほんのわずかなタイム差でも中団勢に食われてしまう難しい状況ではあった。前述のラスベガス予選やメキシコシティGPのピットストップロスなど、チームのミスで入賞のチャンスを逃す場面も何度かあった。だが、表彰台やトップ5のチャンスを逃したというわけではない。
レッドブルというトップチームが求めるのは、中団グリッドから入賞圏に這い上がるドライバーではなく、常に上位グリッドからスタートして上位で争い、上位でフィニッシュできるドライバーであることは明らかだ。
シーズン途中からの昇格であり、開幕前のテストやファクトリーでの準備作業など、本来やれたはずのことができなかったのは痛手だった。トップチームの複雑さやRB21という特殊なマシンへの習熟に時間がかかるのは当然で、チームもそれに対する理解は十分に示してきた。
シーズン終盤戦になってようやく速さを見せられるようになり、それが結果に結びつき始めていた。しかしながら、タイムリミットの時がやってきてしまった。
第7戦エミリア・ロマーニャGP予選の大クラッシュを機にフロアやフロントウイングのアップデートがフェルスタッペン車のみになり、旧型スペックで走らざるを得ない状況のうえ、アゼルバイジャンGPで改善を果たすまではレースペースの悪さに苦しみながらのシーズン中盤戦。その間の足踏みがなければ、シーズン後半戦を迎える頃にはちょうど今くらいの位置、上位をうかがえる場所にいたのかもしれない。
そのことは角田自身も自覚している。
「ひとつ言えるとしたら、イモラのクラッシュですね。あれでアップグレードパーツという点で大きく後退を余儀なくされてしまいましたし。
でも、それだけですかね。レッドブルに昇格するという決断には満足していますし、今あの時点に戻ったとしても、同じ決断をしています。うまくやれたこともあれば、うまくいかなかったこと、大きなミスもありましたけど、そのおかげで成長できたのは確かですから」
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