カーリング女子日本代表の吉田知那美「私たちは大きく成長する前に、負けて悔しい思いをしている」 (5ページ目)
日本選手権も最近は、特にレベルが上がっているので、勝敗はどうなるかわからないです、本当に。でも、『勝つか負けるか』よりも『勝つか学ぶか』というところで、ここ数年はやらせてもらっています。負けたあとに何を思って、(次に)どう取り組むかが大切なので、悔しさはあっても、負けることに関しては、怖さや悲しみはないです」
――最後に五輪への思いを改めて聞かせてください。
「うまく言えないんですけれど、カーリングをやっている選手だったら『オリンピックに行きたくない』なんていう人はいないと思うんです。でも、『絶対にオリンピックに出場します』とか、『金メダルが目標です』とか、それを口に出したり、強く願ったりすれば、それが叶うわけではないので、それよりも今やれることをしっかりやるだけ。それが、先につながるのかな、と。
オリンピックで得たあの経験が、人生の中で特別であることは間違いないですし、チャンスをつかめるのであれば、また行きたいなと思います。だからこそ、明日の練習も、次の試合も、同じくらい楽しみですし、大切なもの。今はそう思います」
(おわり)
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1991年7月26日北海道北見市生まれ。小学校2年時にカーリングを始め、中学時代から日本選手権に出場するなどの実績を残す。2011年に北海道銀行フォルティウスに加入し、2014年ソチ五輪出場を果たす。同年6月からはロコ・ソラーレでプレーし、2016年の世界選手権銀メダル、2018年の平昌五輪銅メダル獲得に貢献した。最近ハマっているのは再読した漫画『バガボンド』で、「高校時代に読んだ時は宮本武蔵が何に悩んでいるかわからなかったけど、大人になって読んで少し武蔵の気持ちがわかった」
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