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カーリング女子日本代表の吉田知那美「私たちは大きく成長する前に、負けて悔しい思いをしている」 (2ページ目)

  • 竹田聡一郎●取材・構成 text by Takeda Soichiro
  • 藤巻 剛●撮影 photo by Fujimaki GohW

――知那美選手のSNSなどを拝見する限り、ステイホーム中でも充実した生活を送っているように見えました。

「家族との時間が増えたことはうれしかったですね。久しぶりに家庭での行事をすべてやったような気がします。母の日や父の日、これまでやったことのなかったサンクスギビング(感謝祭)までやりました。

 なかでも、いつもは遠征でいない11月のお母さんの誕生日を、手巻き寿司でお祝いできたことはよかったです。みんなで『あと、どれだけ一緒にいられるかな』という話もできて、(昨年の)世界選手権がなくなったことも、ひょっとして神様が『休みなさい』と言っているのかなと思ったりしました」

――オフには、妹の夕梨花選手とともにカーリングカレンダーに登場したことも話題になっていました。

「以前からお話はいただいていて、時間が取れそうな今季は、寄付したい団体もあったので、参加させていただきました。(寄付先は)神戸の『チャイルド・ケモ・ハウス』という医療ケアが必要な子どもたちのための施設なんですけれど、少しでも力になれたらうれしいです」

――さて、チームでは藤澤五月選手とコンビを組んで5年以上の時が経ちました。いちばん近くで見ていて、どういったところに彼女のすごさを感じますか。

「いっぱいあるなぁ~。例えば私にミスが出ても、さっちゃんは絶対に責めないですね。人のミスを責めないのは当然で、それに加えて『私がもっとこうしたら、このミスは起こらなかったね』という感じで、いい意味で自分軸でモノを考えられるところ、それを自然にできるところがすごい。

 あと、すごく勉強家です。いろんな試合を見て、データを取って、ノートをつけて。私たちはそのデータをもとにして、戦略を組むことも多いです。カーリング以外でも、仕事で使う保険の勉強をしたり、アロマの資格を取ったり、この前は人体解剖図を読んでいました。本当にいろいろと勉強している人です」

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