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【体操】若手の成長で悲願の「団体金メダル」に視界良好 (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi  photo by AFLO

 その田中に加え、2013年の世界選手権・個人総合2位だった加藤凌平(順天堂大)も、さらなる成長を見せている。冬場はケガで十分な練習を積めていなかったものの、難度を抑えた構成で確実な演技を披露。全日本・NHK杯ともに3位となって、代表メンバー入りを果たした。

 内村、田中、加藤――。この3人が日本代表チームの核となって挑む今年の世界選手権でのライバルは、昨年0・1点差で日本から優勝を奪った中国だ。団体で頂点を掴むためには、種目別でのスペシャリストも必要となる。それを決める最終選考会となったのが、今年6月の全日本種目別選手権だ。

 ゆかと跳馬は2013年の世界選手権から出場している白井健三(日体大)が予想どおりに代表入りし、鉄棒は15・400点を出した長谷川智将(日体大)が選出。あん馬は2013年の世界選手権・種目別王者だった亀山耕平(徳州会)を抑え、15・650点で優勝した大学1年の萱和磨(かや・かずま/順天堂大)が加わった。

「長谷川も萱も、どちらかというとオールラウンダータイプの選手」と、日本男子チームを率いる水鳥寿思監督は言う。なかでも萱は白井と同学年で、高校3年のときは高校選抜と全日本ジュニアの個人総合で優勝している選手だ。

 来年のリオ五輪から、団体メンバーの出場人数枠は1ヶ国5人になった。6人だったこれまでと比べると、スペシャリストの起用は制限されることになる。19歳の萱が頭角を現してきたのは、リオ五輪での戦いを考えれば嬉しすぎるような状況でもあるのだ。

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